生物の脳に特有な情報処理の理解に向けた 脳活動イメージングとデータ解析
松井鉄平
生理研研究会「大規模脳活動計測」, 2024年09月04日
Brain-wide mapping of stimulus induced variability quenching reveals modularity of cortical network
Teppei Matsui
The 12th RIEC International Symposium on Brain Functions and Brain Computer, 2024年02月28日, 口頭発表(一般)
Brain-wide mapping of stimulus induced variability quenching reveals modularity of cortical network
Teppei Matsui; Tomonari Murakami; Kenichi Ohki
International Symposium on Nonlinear Theory and Its Applications Symposium, 2023年09月29日
自発的脳活動の研究の個人的な履歴と最近の話題
松井鉄平
日本神経科学大会サテライトシンポジウム, 2023年08月04日
大脳ネットワークによる情報処理のマルチスケールイメージング
松井鉄平
シナプス研究会, 2022年12月08日, 口頭発表(招待・特別)
大脳ネットワークの自発的活動とその時空間構造
松井鉄平
応用物理学会シンポジウム, 2022年09月20日, 口頭発表(招待・特別)
神経活動イメージングと自発的脳活動の統計的性質について
松井鉄平
「諸科学における統計思考」研究集会, 2022年08月30日, 口頭発表(招待・特別)
統計的帰無モデルとの比較による安静時脳活動の時空間構造解析
Hosaka Y; Jimura K; Taki M; Matsui T
日本神経科学大会, 2022年06月30日, ポスター発表
安静時脳活動からの個体情報の解読
Hieda T; Jimura K; Ishida-Ito A; Matsui T
日本神経科学大会, 2022年06月30日, ポスター発表
大規模神経データ解析による視覚情報処理と学習則の抽出
松井 鉄平; 根東 覚; 林 健二
日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2024年04月 -2029年03月, 学術変革領域研究(A), 同志社大学
脳神経マルチセルラバイオ計算に関する総括
山本 英明; 香取 勇一; 松井 鉄平; 谷井 孝至; 平野 愛弓; 正水 芳人; 神谷 温之; 河野 崇; 平田 豊
日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2024年04月 -2029年03月, 学術変革領域研究(A), 東北大学
脳神経マルチセルラバイオコンピューティングに関する総括
山本 英明; 香取 勇一; 松井 鉄平; 正水 芳人
領域発足の初年度にあたる2021年度は,領域活動を立ち上げるために総括班として領域全体や総括班メンバーでの会議を企画した他,SlackやDropboxによる情報共有のプラットフォームや情報発信のための領域ホームページを整備した.領域メンバーおよびアドバイザー全員が集う領域会議は,2021年10月(第1回)と2022年3月(第2回)に開催し,計画班代表者のみでの総括班会議は2021年8月(第1回),11月(第2回),2022年1月(第3回)に開催した.さらに,各計画班の分担者も含めてメンバー同士の交流を推進するために,研究交流会を計5回企画した.いずれも対面式やハイブリッド形式での開催を模索したが,新型コロナウイルスの感染拡大状況が年度内に収束しなかったため,第2回総括班会議以外はオンラインで実施した.また領域外に向けた情報発信のイベントとして,2022年2月にキックオフシンポジウムThe 1st Symposium on Multicellular Biocomputingを国際会議10th RIEC International Symposium on Brain Functions and Brain Computerの特別セッションとして実施した.新型コロナウイルス第6波の影響を受けてハイブリッドからフルオンラインへと形式を変更しての開催となったものの,日本,アメリカ,カナダ,スペイン,フランスから80名以上の方にご参加いただくことができた., 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2021年08月 -2024年03月, 学術変革領域研究(B), 東北大学
マルチセルラネットワーク上の自発的局所学習則
松井 鉄平
近年,脳を模した深層神経回路が画像認識などにおいて人と同等かそれを凌駕する性能を
実現している.しかし,現在の深層神経回路はそのエネルギー効率や学習効率に大きな問題
があり,生体脳における深層神経回路がこれらの性能を実現するメカニズムを明らかにする
ことが次世代の課題だと言える.代表者はこれまで,大脳皮質における多細胞(マルチセルラ)ネットワークの時空間発火パターンを計測するために,in vivo カルシウム(Ca)イメージング技術を確立してきた. 本研究では,げっ歯類のマウスを対象とし,大規模画像データに対する神経活動を計測することが可能な大脳皮質・視覚野でのin vivo2光子Caイメージングにより,大脳皮質での神経活動を軸索末端および樹状突起スパインで計測し,生体脳の異なるレイヤーでの情報の伝達および単一ユニット(=神経細胞)による入力の統合を可視化する.これによりマルチセルラ系の学習則の生物学的基盤を明らかにする.
本年度は、代表者の機関異動があったため上記の計画を遂行するための研究環境の整備を中心にプロジェクトを推進した。具体的にはin vivoカルシウムイメージングを行うための顕微鏡設備の構築、マウスin vivo実験に必要な設備の構築、大規模イメージングデータを解析するための計算機環境の構築を行った。また、計算機環境の構築においては、ヒトfMRIの大規模データを用いた実際の脳活動の解析や、アレン脳科学研究所から公開されているマウス脳活動データを用いた解析を行った。特にヒトfMRIの解析結果については大脳自発活動の時空間パターンについての統計的な分析や、深層学習による脳活動データ解析の新しい手法の開発に成功し、論文として報告した。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 学術変革領域研究(B), 2021年08月 -2024年03月, 学術変革領域研究(B), 東京大学
多階層光遺伝学による大脳皮質の認知・学習機構の解明
大木 研一; 松井 鉄平
一次視覚野(V1)において、個々の神経細胞がどのような入力を受け取り、それを組み合わせてどのような出力を出しているのかその素過程の解明を試みた。R1年度に開発したin vivoで活動電位の逆伝播を停止させながら、スパインの2光子カルシウムイメージングを行う実験系を用い、視覚野の個々の興奮性ニューロンから、スパイン活動の大規模イメージングを行い、シナプス入力の空間機能マップを作製した。動物に視覚刺激を提示し、細胞体の活動を記録したのち、細胞体活動を光抑制しスパインの活動を2光子カルシウムイメージングにより記録した。大規模イメージングを行い、1個のニューロン当たり約1000個のスパインの活動を記録し、その結果を用いて、ニューロンの樹状突起上に約1000個のスパインの位置と反応を示し、シナプス入力の機能マップを作製した。さらに、このようにして作成したシナプス入力空間機能マップをもとに、シナプス統合のメカニズムを解析した。まず、細胞体と同じ反応を示すスパインが多いことがわかった。次に、細胞体と同じ反応をするこれらのスパインが、特定の枝にクラスターを形成していることがわかった。最後に、樹状突起統合モデルを立て、各スパインのカルシウムシグナル変化から細胞体の反応の予測が可能かどうか検証した。このとき、(1)スパイン入力の単純な加算、(2)スパインのクラスターを考慮に入れたモデル、(3)活動電位の発生の閾値を考慮したモデル等を検討したところ、(2)と(3)の両者を取り入れたモデルが、細胞体の活動を最も良く予測することがわかった。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2019年06月 -2024年03月, 基盤研究(S), 東京大学
生物模倣によるロバストで効率的な深層学習の開発
松井鉄平
JST, さきがけ, 2019年10月 -2023年03月, 研究代表者, 競争的資金
多層的脳情報動態データベースの作成と病態シミュレーションへの展開
松井 鉄平
本研究は、モデル動物において細胞―回路―脳血流を同時に繋ぐ新規機能イメージングによる実験的データベースを構築し、それを用いて大脳ネットワークモデルを作成することである。精神疾患における大脳の活動異常が分子レベルの異常からどのように生じるかを理解するためには、分子―細胞―回路の異なる階層の相互作用を取り入れた大脳ネットワークの高度なシミュレーションが不可欠である。このようなシミュレーションでは、探索可能なモデルのパラメーター空間は広大であるため、実際の脳活動によりモデルを拘束することが重要となる。またヒトへの臨床応用という観点からは、このような大脳ネットワークモデルと機能的 MRI により得られる脳血流データとを比較できることが望ましい。本研究の目的は、1)モデル動物において細胞―回路―脳血流を同時に繋ぐ新規機能イメージングによる実験的データベースを構築し、2)それを用いて大脳ネットワークのリアリスティックかつヒトへもトランスレータブルな大脳ネットワークモデルを作成することである。
初年度には領域内共同研究を通じて精神神経疾患モデルの安静時脳活動解析を行った。合わせて、健常なマウスにおいて広域カルシウムイメージングを行い、視覚刺激提示時の大脳ネットワークレベルでの神経活動解析を行った。その結果、視覚刺激が入力されることによって安静時の自発的脳活動が部分的に抑制されることが明らかになった。また、このような抑制は視覚刺激に対して応答する局所だけでなく、それを含む視覚野ネットワークの全体で起きていた。大脳ネットワークのモデル化に関しては、モデル動物への応用にさきがけてヒトの機能的MRIデータベースを用いた深層学習による大脳ネットワーク活動のモデル化を行った。このモデルにより仮想的な大脳ネットワーク活動を生成することに成功した。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型), 2020年04月 -2022年03月, 新学術領域研究(研究領域提案型)
大脳皮質領野間における幾何学的な情報伝達特性のin vivoイメージング
成茂神経科学研究助成基金, 2021年06月 -2022年03月
神経細胞・アストロサイト・脳血流の活動計測による安静時機能結合の神経基盤の解明
松井鉄平
日本学術振興会, 若手研究, 2019年04月 -2021年03月, 研究代表者, 競争的資金
自発的脳活動測定と機械学習によるマーモセット・ヒト大脳皮質の局所機能モジュール解析法の開発
松井鉄平
日本医療研究開発機構, 戦略的国際脳科学研究推進プログラム 先進的個別研究開発課題, 2018年11月 -2021年03月, 研究代表者, 競争的資金
統合失調症において大域大脳回路の機能障害を起こす原因となる神経結合の同定
松井鉄平
公益財団法人金原一郎財団, 医学研究助成金, 2019年10月 -2020年03月, 研究代表者, 競争的資金
Interstellar Initiative
松井鉄平
日本医療研究開発機構, 2019年10月 -2020年03月, 研究代表者, 競争的資金
霊長類と齧歯類で保存された神経回路の機能分化とその遺伝子基盤
松井鉄平
公益財団法人 武田科学振興財団, 医学研究助成金, 2018年04月 -2020年03月, 研究代表者, 競争的資金
意思決定の脳内機構解明を加速するマルチカラー・マルチスケールイメージング法の開発
松井鉄平
公益財団法人 旭硝子財団, 研究助成金, 2018年04月 -2020年03月, 研究代表者, 競争的資金
単一神経細胞から脳血流信号までを繋ぐ脳情報動態の全脳データベースとモデル構築
松井鉄平
日本学術振興会, 新学術領域研究(研究領域提案型), 2018年04月 -2020年03月, 研究代表者, 競争的資金
大域大脳回路in vivoイメージングによる睡眠障害のバイオマーカー開発
松井鉄平
公益財団法人 鈴木謙三記念医科学応用研究財団, 助成金, 2018年04月 -2019年03月, 研究代表者, 競争的資金
精神疾患発症を予見する大脳ネットワーク障害とその臨床応用の調査研究
松井鉄平
公益財団法人 神経研究所, 調査研究助成, 2018年04月 -2019年03月, 研究代表者, 競争的資金
マーモセット視覚トップダウン結合のin vivo二光子カルシウムイメージング
松井鉄平
日本学術振興会, 若手研究(B), 2017年04月 -2019年03月, 研究代表者, 競争的資金
霊長類視覚トップダウン結合のin vivo二光子イメージング
松井鉄平
日本学術振興会, 研究活動スタート支援, 2015年04月 -2017年03月, 研究代表者, 競争的資金
大脳皮質神経回路における機能単位の発生的基盤:二光子励起法と分子遺伝学による研究
松井鉄平
日本学術振興会, 特別研究員奨励費(PD), 2012年04月 -2015年03月, 研究代表者, 競争的資金
主観的想起の神経基盤:サルによる包括的アプローチ
松井鉄平
日本学術振興会, 特別研究員奨励費(DC1), 2009年04月 -2012年03月, 研究代表者, 競争的資金