同志社大学, 大学院理工学研究科, 博士後期課程 教授, 2018年04月 - 現在
同志社大学, 大学院理工学研究科, 博士前期課程 教授, 2015年04月 - 現在
同志社大学, 理工学部電気工学科, 教授, 2015年04月 - 現在
同志社大学, 大学院理工学研究科, 博士前期課程 准教授, 2012年04月 - 2015年03月
同志社大学, 理工学部電気工学科, 准教授, 2010年04月 - 2015年03月
同志社大学, 大学院工学研究科, 博士前期課程 准教授, 2010年04月 - 2012年03月
同志社大学, 工学部電気工学科, 専任講師, 2002年04月 - 2008年03月
Lecturer, Department of Electrical Engineering, Faculty of Engineering, Doshisha University, 2002年 - 2008年
- Associate Professor, Department of Electrical Engineering, Faculty of Science and Engineering, Doshisha University, 2008年 -
大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助手, 1999年04月 - 2002年03月
Research Asistant, Graduate School of Engineering Science, Osaka Univiersity, 1999年 - 2002年
可積分系を起源とする行列の相似変形に関する新展開
岩崎 雅史; 山本 有作; 石渡 恵美子; 近藤 弘一; 福田 亜希子; 新庄 雅斗
1つ目の研究成果は特異値分解アルゴリズムI-SVDの高精度化である。具体的には、特異値を求めるためにdLVsアルゴリズムを、特異ベクトルを求めるために分割型ツイスト分解法を新たに考案した。2つ目の研究成果は帯行列の固有値に収束するような力学系を導いたことである。離散ハングリー可積分系については解表現とその漸近挙動を徹底的に調べた。新たに5重対角行列の固有値が求められるアルゴリズムも定式化した。3つ目の研究成果は離散ハングリー可積分系と拡張型フィボナッチ数列および多項式の根を関連付け、逆固有値問題に対する解法まで発展させたことである。また、min-plus代数において新しい固有多項式を提案した。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2014年04月 -2017年03月, 基盤研究(C), 京都府立大学
非線形方程式の解法による行列の対角化法
近藤 弘一
行列の固有値分解,特異値分解などの対角化法は,線形代数学における最も基本的な算法であり,かつ幅広い分野における重要な道具として利用されている.本研究課題では,行列の対角化問題を非線形方程式の解法に置き換え,ニュートン法によりすべての解を求める手法を提案し,これを超平面制約法と名付けている.ニュートン法の初期値の選定問題の回避策として,非線形方程式の制約条件である超平面の選定方法を提案しすべて解を求めることに成功している., 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2008年04月 -2012年03月, 競争的資金, 若手研究(B), 同志社大学
可積分系アプローチによる新しいアルゴリズムの探求
岩崎 雅史; 近藤 弘一; 石渡 恵美子; 山本 有作; 中村 佳正
可積分系研究に基づき、3種類の新しいアルゴリズムを定式化した。具体的には、帯行列の固有値を求めるためのアルゴリズム、ニュートン法に基づく行列の対角化アルゴリズム、Max-Plus代数における行列の固有値を求めるためのアルゴリズム、を定式化した。さらに、本研究で得られたアルゴリズムに加えて、既存のアルゴリズムに関しても、アルゴリズムがもつ数値特性のいくつかを明らかにした。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2008年 -2010年, 若手研究(B), 京都府立大学
様々な組み合わせ問題におけるグレブナー基底の有効性の検証
渡辺 芳英; 近藤 弘一
1) 最尤復号の問題に付随する格子イデアルについて調べ, 符号が完全符号のときは, 復号に必要なイデアルの次数順序に関するグレブナー基底が, 最小重みの符号語だけで完全に決まることを示した.
2) 最大流問題を整数計画問題として定式化し, 最大流問題に付随する整数計画問題の係数行列は縮小接続行列のローレンス持ち上げとして得られることから, 最大流問題に付随するトーリックイデアルの普遍グレブナー基底が, 有向グラフにおい辺の向きを無視した閉路に対応する2項式と辺の向きを無視した始点から終点への路に対応する2項式全体の和集合からなることを示した., 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2006年 -2008年, 基盤研究(C), 同志社大学
On diagonalization of matrix by solving nonlinear systems
2008年, 競争的資金
ソリトン理論に基づく非線形離散力学系に関する可積分系条件の探求
近藤 弘一
可積分系アルゴリズムを用いた数値計算アルゴリズムの開発およびその応用を行う.
Kakarara-Ogunbonaによる特異値分解を用いた画像圧縮アルゴリズムに関する研究では,特異値の近接度を緩和するアルゴリズムを考案した.ある特殊な画像に対しては特異値が近接し多くの数値誤差を含む可能性がある.これを回避するため画像にある縁取りを施すことで近接度を緩和し,数値不安定性を回避することに成功した.この研究成果を特許出願した.また,ウェーブレット変換による数値シミュレーションでは,各種基底と時間差分スキームと組み合わせによる数値誤差を評価し,次の研究発表を行う.
学術論文誌
●近藤弘一,笹田昇平,小幡雅彦,岩崎雅彦,中村佳正:Kakarala-Ogunbonaの画像分解における特異値の近接度を低減するアルゴリズム,情報処理学会論文誌:コンピューティングシステムACS18,2007.
学会発表
・ Shohei SUGIMOTO, Shohei SASADA, and Koichi KONDO : Numerical simulations for evolutionary PDEs by the wavelet-Galerkin method, SIAM Conference on Nonlinear Waves and Coherent Structures 2006, University of Washington, September 10, 2006.
●笹田昇平,近藤弘一,岩崎雅史,中村佳正:特異値分解による画像分割で現れる特異値の近接度を緩和する方法,日本応用数理学会年会,筑波大学,2006年9月16日.
研究集会発表
●笹田昇平,近藤弘一,岩崎雅史,中村佳正:特異値分解を用いた画像分解における特異値クラスタを緩和するアルゴリズム,研究集会「非線形波動現象における基礎理論数値計算および実験のクロスオーバー」,九州大学応用力学研究所,2006年11月7.
●杉本昌平,近藤弘一:Bスプラインガラーキン法による数値シミュレーション,研究集会「非線形波動現象における基礎理論,数値計算および実験のクロスオーバー」,九州大学応用力学研究所,2006年11月7日., 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2004年 -2006年, 若手研究(B), 同志社大学
数理物理学および応用解析における無限可積分系の研究
大宮 眞弓; 渡邊 芳英; 近藤 弘一
2次Lame方程式に、繰り返しDarboux変換を施して得られるDarboux-Lame方程式の等モノドロミー性を証明した.そのことを利用して、Darboux-Lame方程式をある被覆写像で複素射影直線上の常微分方程式に変換して、モノドロミー群が具体的に計算出来るHeun型の常微分方程式のクラスを確定した.
また、古典的なAppellの補題を応用し、2階線形常微分方程式の新しい解法アルゴリズムを開発した.また、スペクトルに関するDarboux変換の退化条件を、非スペクトルの場合に拡張した.さらに、それを応用してKdV方程式の多重楕円ソリトン解の漸近挙動を調べ、楕円関数の新たな加法公式を見いだした.
他方、強分散非線形系に対する変調不安定性の研究を行い、Sine-Gordon方程式の非ホモクリニック解の変調不安定波数領域を決定した.また、Hirota差分を用いた同不安定現象の数値解析的研究も行い、同スキームが一定の有効性を有することも明らかにした.
その他、繰り返しDarboux変換の等スペクトル性も一般的に証明し、等モノドロミー性と等スペクトル性の実質的な同等性を特殊な場合ではあるが明らかにした.
また、NMR量子計算におけるqビット密度行列の再構成の為のある種の公式の研究を行った.同時に、5-qビットNMR量子コンピュータにおけるGHZ状態の研究も行った.
他方、Grobner基底の応用の研究も行った.特に、トーリックイデアルのGrobner基底の計算を数式処理システムAsirに実装する研究を遂行した.
また、ウェーブレット解析を非線形波動の数値解析に応用する研究を進めて、Beylkin法のある程度の有効性を検証した.また、非線形現象としての熱音響冷却システムの数理モデルの構築を行った.また、画像圧縮に適した特異値分解アルゴリズムを、ウェーブレット解析を応用して研究した., 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2003年 -2005年, 基盤研究(C), 同志社大学
超離散ソリトン方程式の代数構造の究明と工学への応用
永井 敦; 近藤 弘一; 辻本 諭; 尾角 正人
本研究の目的はソリトン方程式を中心とした微分方程式、差分方程式、超離散方程式に対してその代数的および解析的構造を究明し、得られた数学的結果を基礎工学および数理工学における諸分野にフィードバックすることである。得られた主要な結果は以下の通りである。
1.ロトカボルテラ方程式およびKdV方程式の超離散化と箱の容量任意の箱玉系との関連を調べることによって、箱玉系の保存量を求めた。
2.逆超離散化の手法を用いてD型アフィンリー環に付随するクリスタルの組み合わせRの区分線形表式を得た。また非例外型アフィンリー環の最も簡単なクリスタルに付随するフェルミ公式予想を組み合わせ化して解いた。
3.戸田方程式の一般化であるRI格子と呼ばれる離散可積分系に対して、広田の双線形形式を導出した。さらに行列式で表される厳密解を与え、相対論的戸田方程式との関連を論じた。
4.非整数階微分とその固有関数であるミッタークレフラー関数の差分化およびq差分化を行った。またこの事実を利用して非整数階差分を有する新しいタイプの可積分系を構成した。
5.重調和作用素の円内部自己共役境界値問題を設定し、そのグリーン関数とポアッソン関数を求めた。またグリーン関数の積分表示を求めることにより、その正値性、パラメータ単調性、および境界挙動を調べた。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2001年 -2003年, 基盤研究(C), 大阪大学
離散可積分系による連分数計算とその回路同定とBCH-Goppa復号法への応用
中村 佳正; 今井 潤; 中山 功; 代田 典久; 近藤 弘一; 岡崎 龍太郎
Caratheodoryの補間問題などに登場するPerronの連分数についてはChebyshev連分数のqdアルゴリズムに相当する計算量O(N^2)の連分数展開算法は知られていなかった.これに対して,まず,単位円周上の直交多項式の理論を基礎として,直交多項式の3項漸化式をLax表示とする新しい可積分系Schurフローを導出し,その差分化によって離散時間Schurフローの漸化式を与えた.さらに,離散時間SchurフローによるO(N^2)の計算量のPerron連分数展開アルゴリズムと代数方程式の零点計算アルゴリズムを定式化した.これにより,
1)古典直交多項式-Chebyshev連分数-Toda方程式,
2)単位円周上の直交多項式-Perronの連分数-Schurフロー
という対応図式が完成した.
Thronの連分数の計算アルゴリズムの開発にも取り組んだ.まず,双直交多項式の3項間漸化式をLax表示とする可積分系である相対論戸田方程式に注目し,その可積分な離散化によって離散時間相対論戸田方程式のタウ関数解を見い出した.さらに,このタウ関数解の漸化式を用いて,Thronの連分数をO(N^3)の計算量で計算する連分数展開アルゴリズムを定式化した.従来,Thronの連分数については離散可積分系に基づく算法は知られていなかった.通常のFGアルゴリズムでは分母が零となり計算できない場合でも本アルゴリズムによって連分数が求められることもわかった.
また,第2種Painleve方程式PIIの解のBacklund変換をLax対の両立条件としで表し,さらに,Lax対のひとつを直交多項式の3項間漸化式とみて,直交多項式に関連した連分数の係数がBacklund変換により相互に代数的に結ばれることを示した.この連分数がAiry関数のLaplace変換の連分数展開を与えることを証明した., 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2000年 -2003年, 基盤研究(B)
非線形力学系に関する可積分条件の探求とその応用
1999年04月 -2002年03月, 競争的資金
連立発展方程式の形式的可積分性の研究
渡邊 芳英; 近藤 弘一; 梶原 健司; 大宮 真弓
・2元連立発展方程式であって,ソコロフとシャバートの意味で形式的に可積分なもの,すなわち強対称性と強保存則を許容するものを、数式処理システムREDUCEを用いて数え上げることが研究の目的である.しかし,このような問題を一般的な状況で考えることは非常に困難であるので,次のような仮定を設ける.(1)「時間発展は従属変数の空間変数に関する微分多項式で与えられ,さらにそのような微分多項式は微分に適当な重み(weight)を与えると,その重みに関する同次多項式となる」.さらに,仮定(2):「時間発展は,空間変数に関する最高階の導関数について定数係数線形である」を付けることにより,数え上げの計算は,ようやくわれわれの手の届く範囲の問題となる.本研究では4階の発展方程式で,上記の条件(1)と(2)を満たすものを特定の微分重みに対して数え上げることを行った.その計算はそのような仮定をしても尚膨大であり,まだ計算は完成していない.計算がほぼ終了しているのは微分重みが1の場合のみである.
・発展方程式の保存則を調べるには,従属変数とその空間微分で生成される微分多項式環における形式的変分解析の手法を用いる.このような微分多項式をゲルファント・ディキー変換すると対称多項式が得られ,保存則を調べるために重要なオイラー作用素の核を求める問題は,オイラー群とよばれる有限群の不変式を求めることに帰着する.そこで,一般の有限群の不変式環の生成元を求めるストルムフェルスのアルゴリズムを数式処理システムAsirに実装した.この実装結果を用いて保存則を調べるのは,今後の課題である.
・2次のダルブー・ラメ方程式のモノドロミー群を具体的に計算した.また,ダルブー・ラメポテンシャルのスペクトル保存性を詳しく調べた.また,そのようなポテンシャルの特異点の位置を具体的に計算する手法をあわせて確立した.
・離散パンルベ方程式にはアフィンワイル群が双有理的に作用する.特にq-パンルベIV方程式と呼ばれる離散パンルベ方程式について,その対称性がA^<(1)>_2型拡大アフィンワイル群であることを示し,さらに,この事実を拡張してA^<(1)>_×A^<(1)>_型のアフィンワイル群対称性をもつ離散力学系の階層を構成し,その階層がq-KP階層の簡約化により得られることを示した.
・二つの可解カオス系である,算術調和平均とアルゴリズムとウラム・ノイマン写像が行列式解をもつことを示した., 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2001年 -2002年, 基盤研究(C), 同志社大学
離散可積分系の手法を用いた直交多項式・連分数展開の理論と応用
辻本 諭; 近藤 弘一; 永井 敦; 中村 佳正
時間連続の可積分系と直交多項式との関連性は,従来から様々な観点から研究がなされてきている.しかし全ての時間・空間変数が離散変数である離散系の場合は,Spiridonov, Zhedanovらによる離散戸田分子方程式,離散Lotka-Volterra方程式と3項間漸化式を満たす直交多項式との対応関係などのいくつかの部分的な結果しか得られていなかった.そこで本研究課題では,離散可積分系と双直交多項式との関連について考察した.そのために,まず、様々な離散可積分系を個別的に調べ,それぞれ直交多項式・連分数展開との関係を明らかにしてきた.例えば、離散Hungry Lotka-Volterra方程式の半無限格子解と$N({\ge 3})$項間の漸化式を満たす直交多項式、結合型KP方程式とパフィアンにより表される歪直交多項式などの関係を広田のタウ関数を導入することにより解明した.これにより広範囲は適用範囲を持つ直交多項式の議論が可能となった.さらに,ここで得られる離散方程式は任意の間隔で離散化された方程式であり,不等間隔離散可積分系の導出手法を与えている.
また、ここでの結果を用いた特異値計算アルゴリズムの開発に対する理論的支援がなされている.これは,解の表記が可能であり,Lax-pairを持つという離散可積分系の特徴を用いることにより,離散ロトカ・ボルテラ方程式と行列の特異値との関連を明らかにした., 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2000年 -2001年, 基盤研究(C)
Studies on integrability for nonlinear dynamical systems and its applications
1999年, 競争的資金