溶融塩ブランケットの安全性と熱効率向上を目指した水素溶解度の積極的制御の実験研究
相良 明男; 菱沼 良光; 田中 照也; 後藤 拓也; 長坂 琢也; 高山 定次; 深田 智; 室賀 健夫; 八木 重郎; 渡邉 崇
核融合ブランケットの溶融塩冷却材(FLiBe、FLiNaBe、FLiNaK)に水素吸蔵Ti微粒子を0.1wt%添加することで、実効的な水素保持能力が最大で5桁以上向上することを確認した。また、従来、高温強度に優れるものの、水素吸蔵材料であるために、溶融塩冷却材と組み合わせての使用が難しいとされてきたV合金構造材料への水素蓄積を、Ti微粒子添加により抑制できることも実証した。これらの結果は、金属微粒子を添加する新概念が、より安全で高効率の発電に寄与できることを示している。さらに、金属微粒子に蓄積した水素を効率的に回収するための新提案であるマイクロ波加熱による金属微粒子の選択的加熱にも成功した。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2013年10月 -2017年03月, 基盤研究(A), 核融合科学研究所