英語力がつく授業を目指して―Story Retellingの試み―
稲垣 スーチン; 稲垣 俊史
『言語と文化』(大阪府立大学高等教育推進機構) 第13号 pp. 21-27., 大阪府立大学高等教育推進機構, (13) 21 - 27, 2014年03月
上級日本語学習者による目的を表す「ために」と「ように」の習得―「ために」の過剰般化は中国語話者に特有か―
福田純也; 稲垣俊史
『日本語教育』 第156号 pp. 31-44., 2013年12月
テイルの二面性と中国語話者によるテイルの習得への示唆
稲垣俊史
『中国語話者のための日本語教育研究』 第4号 pp.29-41., 日中言語文化出版社, (4) 29 - 41, 2013年07月
英語多読の読みの速度に対する効果― Beglar, Hunt, & Kite (2012) の批評
稲垣 スーチン; 稲垣 俊史
『言語と文化』(大阪府立大学高等教育推進機構) 第12号 pp.53-58., 大阪府立大学高等教育推進機構, (12) 53 - 58, 2013年03月
"Timed Repeated Readings"を通じて見る英語多読授業の読みの流暢さに対する効果
稲垣 スーチン; 稲垣 俊史
『言語と文化』(大阪府立大学高等教育推進機構) 第11号 pp.13-17., 2012年03月
中国語話者による日本語のテンス・アスペクトの習得について : アスペクト仮説からの考察
稲垣 俊史
『中国語話者のための日本語教育研究』 第2号 pp.15-26., 日中言語文化出版社, (2) 15 - 26, 2011年07月
日本の大学における通年の多読授業の効果に関する実証的研究
稲垣 スーチン; 稲垣 俊史
『言語と文化』(大阪府立大学総合教育研究機構) 第10号 pp.103-109., 大阪府立大学総合教育研究機構, (10) 103 - 109, 2011年03月
中国語話者による日本語の移動表現の習得について : 英語話者と比較して
稲垣 俊史
『中国語話者のための日本語教育研究』, 日中言語文化出版社, 第1号(1) pp.28-40. - 40, 2010年07月
多読は効果的である--日本の大学英語教育におけるさらなる証拠
稲垣 スーチン; 稲垣 俊史
『言語と文化』(大阪府立大学総合教育研究機構) 第9号 pp.49-53., 大阪府立大学, (9) 49 - 53, 2010年03月
中国語を母語とする上級日本語学習者による目的を表す「ために」と「ように」の習得
稲垣俊史
『日本語教育』 第142号 pp.44-54., 2009年07月
Language, thought, and real nouns
David Barner; Shunji Inagaki; Peggy Li
COGNITION, ELSEVIER SCIENCE BV, 111(3) 329 - 344, 2009年06月
英語多読授業の効果--ミシガンテストのセクション別得点の伸びから
稲垣 スーチン; 稲垣 俊史
『言語と文化』(大阪府立大学総合教育研究機構) 第8号 pp.35-43., 大阪府立大学総合教育研究機構, (8) 35 - 43, 2009年03月
Countability in Absence of Count Syntax: Evidence from Japanese Quantity Judgments
Inagaki, S; Barner, D
In S. Inagaki, M. Hirakawa, Y. Hirakawa, H. Sirai, S. Arita, H. Morikawa, M. Nakayama, & J. Tsubakita (Eds.), Studies in Language Sciences 8: Papers from the Eighth Annual Conference of the Japanese Society for Language Sciences. Tokyo: Kurosio, pp.111-125. , 2009年
日本の大学におけるグレイディッド・リーダーズを用いた英語多読授業の効果に関する実証的研究
稲垣 スーチン; 稲垣 俊史
『言語と文化』(大阪府立大学総合教育研究機構) 第7号 pp. 41-49., 大阪府立大学, 7 41 - 49, 2008年03月
Manner-of-motion verbs with locational/directional PPs in L2 English and Japanese
Shunji Inagaki
Inquiries in Linguistic Development: In Honor of Lydia White, John Benjamins Publishing Company, 41 - 68, 2006年04月05日
第二言語習得研究と第二言語としての日本語習得研究
稲垣俊史
『言語文化学研究』(言語情報篇)(大阪府立大学人間社会学部言語文化学科) 第1号 pp. 13-29., 大阪府立大学, 1 13 - 29, 2006年03月
How Long Does It Take for Japanese Speakers to Learn English?
稲垣俊史
『言語と文化』(大阪府立大学言語センター) 第4号 pp.19-29., 大阪府立大学, 4 19 - 29, 2005年03月
Motion Verbs with Goal PPs in English and Japanese as Second Language
稲垣俊史
『言語と文化』(大阪府立大学言語センター) 第3号 pp.29-64., 大阪府立大学, 3 29 - 64, 2004年03月
Motion verbs with locational/directional PPs in English and Japanese
S Inagaki
CANADIAN JOURNAL OF LINGUISTICS-REVUE CANADIENNE DE LINGUISTIQUE, UNIV TORONTO PRESS INC, 47(3-4) 187 - +, 2002年09月
Japanese learners’ acquisition of English manner-of-motion verbs with locational/directional PPs
Shunji Inagaki
Second Language Research, 18(1) 3 - 27, 2002年
Motion Verbs with Locational/Directional PPs in English and Japanese
Shunji Inagaki
McGill Working Papers in Linguistics Vol.15(No.2) pp.37-79., 2001年
Motion Verbs with Goal PPs in the L2 Acquisition of English and Japanese
Shunji Inagaki
Studies in Second Language Acquisition Vol.23(No.2) pp.53-170., 2001年
Implicit Negative Feedback
Inagaki, S; Long, M. H
In K. Kanno (Ed.), The Acquisition of Japanese as a Second Language. Amsterdam: John Benjamins pp.9-30., 1999年
The Role of Implicit Negative Feedback in SLA: Models and Recasts in Japanese and Spanish
Long, M. H; Inagaki, S; Ortega, L
The Modern Language Journal Vol.82(No.3) pp.357-371., 1998年
Japanese and Chinese Learners’ Acquisition of the Narrow-Range Rules for the Dative Alternation in English
Shunji Inagaki
Language Learning Vol.47(No.4) pp. 637-669., BLACKWELL PUBLISHERS, 47(4) 637 - 669, 1997年12月
The Acquisition of Constraints on the Dative Alternation in English by Native Speakers and Adult Japanese Learners of English: the Role of Associative Mechanisms
Shunji Inagaki
University of Hawai'i Working Papers in ESL Vol.12(No.1) pp.1-24., 1993年
‘The Multidimensional Model’に関する一研究―第二言語としての英語疑問文習得に焦点を当てて―
稲垣俊史
『教育学研究紀要』(中国四国教育学会) 第37巻, 第二部 pp.115-120., 1992年
A Study on the Multidimensional Model: With Special Reference to English Interrogatives
稲垣俊史
『中国地区英語教育学会研究紀要』No.22, pp.127-138., 中国地区英語教育学会, 22 127 - 138, 1992年
習得順序の研究に関する一考察―これまでの概観と今後の課題―
稲垣俊史
『中国地区英語教育学会研究紀要』 No.22, pp.257-269., 中国地区英語教育学会, 22 257 - 269, 1992年
外国語習得の自然な順序とその応用について―過去の研究を振り返って―
稲垣俊史
『中国地区英語教育学会研究紀要』No.21, pp.163-172., 1991年
大学における英語多読の実践について
稲垣俊史
JACET文学教育研究会6月例会, 2022年06月25日, 口頭発表(招待・特別)
同志社大学における英語多読の実践について
JACET文学教育研究会6月例会, 2021年06月26日, 口頭発表(招待・特別)
「どうすればできるようになるか」から考える
『言語の理解と産出チーム』公開研究会(中央大学文学研究科), 2016年
『どうすれば英語ができるようになるか』から考える英語授業
稲垣 俊史
京都産業大学 外国語学部英語学科共催 平成27年度研究大会「あの子の目が輝く授業をするために・・・求められる知識と語学力」, 2015年, 京都産業大学
英語母語話者、日本語母語話者、日本人英語学習者による 名詞の 可 算性の認識
稲垣 俊史
甲南大学文学部主催「英語学セミナー特別講演」, 2015年
ニ格名詞句との共起可能性から見たクメール語話者による日本語の授受表現の習得
日本第二言語習得学会(J-SLA 2015), 2015年, ポスター発表
知っておくべきSLAの古典的研究 ―「クリアーな結果」の観点から―
日本第二言語習得学会(J-SLA)夏季セミナー, 2015年
動詞の下位範疇化における共起表現の第二言語習得
名古屋大学国際言語文化研究科ホームカミンクデー公開マラソン講演会「共起表現」, 2014年
第二言語習得(SLA)研究の魅力 ―「やさしい日本語」で論文を書くために―
稲垣 俊史
一橋大学, 2013年
英語力かつく授業を目指して―教員の実践―
名古屋大学国際言語文化研究科ホームカミンクデー公開講座「名大の英語教育の現状」, 2013年
中国語話者と英語話者による日本語の移動表現の習得
日本第二言語習得学会(J-SLA 2010), 2010年
生成文法に基づく動詞の自他の習得研究について
中国語話者のための日本語教育研究会第13 回研究例会, 2009年
Why Can't You "Be Eaten Your Cake"? Overgeneralizations of the Passive by Japanese EFL Learners at Different Proficiency Levels
9th conference of the Japan Language Association (J-SLA 2009), 2009年
第二言語習得理論から見た中国語母語話者の自他の習得
2009年度日本語教育学会秋季大会パネルセッション, 2009年
日本語母語話者にとって英語の可算名詞と不可算名詞の区別はなぜ困難か
日本英語学会第27 回大会シンポジウム, 2009年
中国語話者による日本語の移動表現の習得について
中国語話者のための日本語教育研究会第14 回研究例会, 2009年
Japanese Speakers' Acquisition of the Mass/Count Distinction in English: Where Does the Difficulty Lie?
12th International Conference on the Processing of East Asia Related Languages (PEARL 2007), 2007年
日本の大学の英語授業における多読の読みの速度に対する効果
稲垣 スーチン; 稲垣 俊史
Beglar, Hunt, & Kite (2012) は日本の大学の英語授業に多読を導入し、読む量が多いクラスほど読む速度が増加したことを示し、「読めば読むほど読みの速度が上がる」と結論づけた。しかしながら、開始時の読む速度が高いクラスほど読む量が多く、読む速度の増加も大きかったため、「速く読める人ほど多く読め、その結果、読みの速度もさらに増加する」とも解釈できる。本研究は、学習者を習熟度グループに分け、各グループの多読期間中の読む量と読む速度の伸びを比較することにより、多読開始時の習熟度が、多読期間中の読む量と、それによりもたらされる読む速度の伸びにどのように関係しているかを調査した。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2014年04月 -2018年03月, 研究分担者, 基盤研究(C), 大阪府立大学
英語と日本語の移動表現の第二言語習得―日・英・中・韓を母語とする学習者を比較して
基盤研究(C)(一般), 2015年 -2018年, 研究代表者, 競争的資金
中国国内における日本語学習者の縦断的中間言語コーパスの構築と動詞の習得過程の解明
杉村 泰; 稲垣 俊史; 庵 功雄; 建石 始; 張 麟声; 張 佩霞; 蘇 鷹
本研究プロジェクトでは次の二つの研究成果を得た。第一に、中国の湖南大学で日本語を専門として学ぶ中国人日本語学習者の会話および作文を94名分収集し、学習者中間言語コーパスを作成した。第二に、中国語を母語とする日本語学習者の単純動詞、複合動詞、漢語サ変動詞、テンス・アスペクト、数量詞表現などを分析した。その結果、中国語話者は自動詞・他動詞・受身の選択において人為性の関与を重視すること、漢語サ変動詞の習得において非対格自動詞の方が非能格自動詞よりも習得率が悪いこと、テンス・アスペクトの習得において普遍的プロセスを母語の転移が後押しする形で進んでいくと考えられることなどを明らかにした。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2010年04月 -2014年03月, 研究分担者, 基盤研究(B), 名古屋大学
日本人英語学習者による項構造の習得ー結果構文と受動構文を比較してー
稲垣 俊史; 稲垣 スーチン
日本人英語学習者による英語の受動構文と結果構文の習得を調査した。その結果、 日本人英語学習者は、 (a) 母語で可能な間接受身の過剰般化 (e.g., *I was stolen my bike) を起こし、これは習得が進んでも消えにくいこと、 (b) 「弱い」結果構文 (e.g., I painted the wall red) のみを容認し、「強い」結果構文 (e.g., The horses dragged the logs smooth) を容認しない段階から、習得が進むにつれて、両タイプの結果構文を容認する段階に移行すること、が明らかになった。この結果は、第二言語における項構造の習得の成否が母語の転移と学習可能性の見地から説明できることを、新たな領域で裏づけるものである。, 日本学術振興会, 基盤研究(C)(一般), 2010年 -2013年, 研究代表者, 競争的資金, 基盤研究(C)
英語多読授業の短期的、長期的効果に関する実証的研究
稲垣 スーチン; 稲垣 俊史
大学における多読を取り入れた授業が、学生の英語力にどのような効果をもたらすかを調査した。その結果、(a) 1学期間の多読により全般的英語習熟度が上がること、(b)その伸びは読解のみならず聴解や文法にも及ぶこと、(c)さらに1学期間(通年)多読を続ければ、1学期目の伸びが維持されること、(d) 1学期間多読を行ったクラスは行わなかったクラスより英語力の伸びが大きいこと、(e) 1学期間の多読により読みの流暢さが高まること、が示された。これらの結果から、大学レベルにおける英語多読の効果が実証されたと言える。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2009年 -2011年, 研究分担者, 基盤研究(C), 大阪府立大学
英語・日本語における到着点を表わす前(後)置詞を伴う動作動詞の第二言語習得研究
稲垣 俊史
どの母語を持つ学習者が、どの第二言語のどの文法特性を学習する場合に、母語が良い影響をもたらすのか、または悪い影響をもたらすのか?という問いに答えるため、英語、日本語の「到着点を表わす前(後)置詞を伴う動作動詞」の第二言語習得を調査した。約80名の日本語を母語とする英語学習者と、約50名の英語を母語とする日本語学習者を調査した結果、以下のことが明らかになった。
1.日本語母語話者は、英語では動き方を表わす動詞に到着点を表す前置詞句が共起できる(例 John walked to school)という文法特性を習得できている。
2.日本語母語話者は、英語では「到着点を表す前置詞句を伴う方向を表わす動詞」に動き方を表す副詞句が伴った文型(例 John went to school by walking)が不自然であるという文法特性を、習得できていない。
3.英語母語話者は、日本語では動き方を表わす動詞に到着点を表す後置詞句が共起できない(例 ジョンは学校に歩いた[非文法的])という文法特性を習得できていない。
この結果は日本語と英語の「到着点を表わす前(後)置詞を伴う動作動詞」の対照分析と学習可能性理論から説明できる。つまり、1については、日本語に存在しない英語の文法特性に対する肯定的証拠に日本人学習者が触れることによって、習得が可能になると考えられる。2については、日本語で自然な文型(例 ジョンは歩いて学校に行った)が英語では不自然であることを示す肯定的証拠がインプット中に存在しないため、習得できないと考えられる。3については、英語で可能な文型(例 John walked to school)が日本語では不可能である(例 ジョンは学校に歩いた[非文法的])ことを示す肯定的証拠がインプット中に存在しないため、習得できないと考えられる。
これまでの第二言語習得研究が扱っていない文法特性を、日本語母語話者による英語習得、英語母語話者による日本語習得という二方向から検証し、その結果を理論的に説明したことは、第二言語習得における母語の影響の解明に独創的な貢献をもたらしたと言えよう。, 日本学術振興会, 若手研究(A), 2001年 -2003年, 研究代表者, 競争的資金, 若手研究(B), 大阪府立大学
同時通訳における対訳遅延の認知言語学的研究
船山 仲他; 玉井 健; 稲垣 俊史; 宮畑 一範; 西村 友美; 笠原 多恵子
データ構築として、同時通訳記録の文字化作業を行った。資料としては、2000年の米国大統領選挙における大統領候補討論会の第1回と第2回を対象とした。主としてNHK-BSで放映されたものを使用した。いずれも音声は英語原発言とその日本語同時通訳をステレオ録音し、それを原発言・通訳のシンクロナイズされた並行記述の形で文字化した.さらに、同時通訳資料はデジタル化し、DigiOn Sound Lightというソフトを使って、波形として視覚化した。0.01秒単位の目盛りで訳出のタイミングを測れるようにしている。名詞グループ、述語グループなどの訳出時間を測定した結果、名詞の訳出時間が平均1.6秒であるのに対し、動詞の平均訳出時間が3.9秒となり、品詞によって大きな差があることが明らかになった。
このような特徴をもつ原発言と訳出の時間的ずれの観察結果を踏まえて、同時通訳作業の特質を考察した。訳出の遅れを考察するに当たっては、時聞的な距離を測るだけではなく、ある表現が原発言中に生起してから訳出中に対応表現が生起するまでの間に、どれだけの他の表現が入り込むか(情報密度的距離)、さらに、同じ量の情報密度であっても、通訳者の処理負担度が通訳者の概念化の程度に応じて変わることに注目した「負担相対化距離」の点からも考察した。その結果、通訳者の概念化が同時通訳のプロセスにおいて重要な役割を果たしていることが明らかになった。
本研究により明らかになった同時通訳のプロセスの特質は、同時通訳という特殊な言語活動の理解を促進するだけではなく、人間の言語理解一般のプロセスを明らかにする上で重要な示唆を与えると考えられる。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2000年 -2001年, 研究分担者, 基盤研究(C), 大阪府立大学