国際日本文化研究センター 客員教授, 2024年04月 - 現在
同志社大学, 人文科学研究所, 教授, 2024年04月 - 現在
国際日本文化研究センター, 客員准教授, 2023年04月 - 2024年03月
同志社大学, 人文科学研究所, 准教授, 2022年04月 - 2024年03月
四国大学, 経営情報学部, 准教授, 2011年04月 - 2022年03月
四国大学, 経営情報学部, 講師, 2003年04月 - 2011年03月
山梨県立女子短期大学, 非常勤講師, 2000年04月 - 2003年03月
一橋大学大学院社会学研究科, 助手, 2000年04月 - 2002年03月
海野幸徳の融和事業論
関口 寛
キリスト教社会問題研究, 同志社大学人文科学研究所, 73 1 - 27, 2025年02月28日
Social welfare and scientific racism in modern Japan: discriminated Buraku and the philanthropist Toyohiko Kagawa
HIROSHI SEKIGUCHI
Anthropological Science, 131(1) 33 - 43, 2023年01月
人口に対する統治と「包摂/排除」をめぐる政治 : 日本近代の社会問題とマイノリティー
関口 寛
歴史学研究, (1015) 97 - 108, 2021年10月
Racialisation et biopouvoir dans le Japon moderne. Les burakumin : construction d’une discrimination
Hiroshi Sekiguchi
Politika, -, 2021年, 研究論文(学術雑誌)
統治テクノロジーのグローバルな展開と「人種化」の連鎖 --日本近代の部落問題の「成立」をめぐって--
関口 寛
人文學報, 京都大學人文科學研究所, 114 73 - 95, 2019年12月25日, 研究論文(学術雑誌)
「人間は尊敬するべきものだ」という思想
関口 寛
初期社会主義研究, 28 104 - 119, 2019年, 研究論文(学術雑誌)
大正期の部落問題論と解放運動 : 支配の正統性と全国水平社の創立をめぐって
関口 寛
歴史評論, 766号(766) 61 - 74, 2014年02月, 研究論文(学術雑誌)
近畿融和連盟論
関口 寛
ひょうご部落解放・人権研究所 研究紀要, 18 76 - 104, 2013年, 研究論文(学術雑誌)
20世紀初頭におけるアカデミズムと部落問題認識 : 鳥居龍蔵の日本人種論と被差別部落民調査の検討から
関口 寛
社会科学, 同志社大学人文科学研究所, 41(1) 125 - 147, 2011年05月31日, 研究論文(学術雑誌)
昭和初期・徳島における観光産業振興と阿波踊り
関口 寛
凌霄, (14) 1 - 23, 2007年03月
兵庫県水平社と政治運動--1920年代を中心に
関口 寛
研究紀要, (12) 231 - 262, 2006年03月
昭和初期・徳島における百貨店問題と小売イノベーション
関口, 寛
四国大学経営情報研究所年報, 11(11) 29 - 40, 2005年12月25日, 研究論文(学術雑誌)
国民社会形成史のなかの水平運動
関口 寛
部落解放研究, (147) 2 - 11, 2002年08月
改善運動と水平運動の論理的連関
関口 寛
部落問題研究, (147) 75 - 95, 1999年05月
留岡幸助日記の書誌的考察
関口寛
キリスト教社会問題研究, (72) 139 - 166, 2024年01月, 速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
『人道』(家庭学校)復刊103号、1941年12月15日
関口寛
キリスト教社会問題研究, (71) 85 - 107, 2022年12月
留岡幸助日記をめぐって
関口 寛
グローブ, 105 12 - 13, 2021年
書評 田中ひかる編著『社会運動のグローバル・ヒストリー : 共鳴する人と思想』 ナショナルヒストリーを超えて
関口 寛
初期社会主義研究, (28) 322 - 326, 2019年
問題提起 喜田貞吉と「反差別」の歴史学 : 起源論から系譜学ヘ
関口 寛
地方史研究, 地方史研究協議会, 67(5) 42 - 46, 2017年10月
喜田貞吉「特殊部落と佛教」
関口 寛
研究紀要, 世界人権問題研究センター, (22) 161 - 177, 2017年07月
書評 朝治武『差別と反逆 : 平野小剣の生涯』
関口 寛
歴史学研究, 青木書店, (923) 42 - 44, 2014年10月
留岡幸助と部落改善論
関口 寛
部落史連続講座講演録 2013年度, 97 - 116, 2014年
<書評>人種研究の深化表象とリアリティのあいだ : 『人種の表象と社会的リアリティ』〔竹沢泰子編, 岩波書居.2009年〕
関口 寛
人文學報, 京都大學人文科學研究所, 100 161 - 167, 2011年03月
書評 朝治武『アジア・太平洋戦争と全国水平社』
関口 寛
歴史学研究, 青木書店, (865) 43 - 46, 2010年04月
書評 吉田文茂著『透徹した人道主義者 岡崎清郎』
関口 寛
部落解放, No.613 61 - 62, 2009年
初期水平運動と佐野学--史料紹介「水平運動」(佐野学)
関口 寛
部落解放研究, 部落解放・人権研究所, (183) 31 - 48, 2008年10月
座談会 兵庫県水平運動史研究の現在
前川 修; 本郷 浩二; 関口 寛
ひょうご部落解放, ひょうご部落解放・人権研究所, 123 4 - 60, 2006年
消費社会への歴史的アプローチ
関口 寛
四国大学経営情報研究所年報, 10 333 - 334, 2004年12月25日
「人種」概念と部落問題--国際シンポジウム「人種概念の普遍性を問う」(2002年)に寄せて
関口 寛
ヒューマンライツ, (194) 14 - 18, 2004年05月
書評 黒川みどり著『異化と同化の間--被差別部落認識の軌跡』
関口 寛
民衆史研究, (60) 61 - 71, 2000年11月
差別と抵抗からみた「日本近代」 人文研ブックレットNo.83
関口寛
同志社大学人文科学研究所, 2025年03月31日, 単著
社会運動のグローバルな拡散 創造・実践される思想と運動
田中ひかる, 編
論創社, 2023年03月, 分担執筆, 第三章 全国水平社の創立と「人間は尊敬するべきものだ」という思想――クロポトキン「相互扶助論」の受容とゴーリキー『どん底』解釈に着目して
Race and Migration in the Transpacific
Yasuko Takezawa; Akio Tanabe; eds.
Routledge, 2022年11月, 分担執筆, 3. Burakumin Emigrants to America: Historical Experience of “Racialization” and Solidarity across the Pacific
差別と宗教の日本史 : 救済の「可能性」を問う
佐々田悠; 舩田淳一; 関口 寛; 小田龍哉; 編
法藏館, 2022年09月, 共編者(共編著者), 第一三章「近代社会事業の形成と「救済」観の転換」
人種主義と反人種主義 : 越境と転換
ジャン=フレデリック・ショブ; 竹沢泰子; 編
京都大学学術出版会, 2022年03月, 分担執筆, 第3章「被差別部落へのまなざしと生権力 ――包摂と排除のポリティクス」
アナキズムを読む : 「自由」を生きるためのブックガイド
田中ひかる 編
皓星社, 2021年11月, 分担執筆, 宮崎晃『差別とアナキズム――水平社運動とアナ・ボル抗争史』
差別の構造と国民国家 : 宗教と公共性
上村 静; 茢田真司; 川村覚文; 関口 寛; 寺戸淳子; 山本昭宏; 編
法藏館, 2021年11月, 共編者(共編著者), 第八章「近代日本における生―権力と包摂/排除のポリティクス――感化救済事業と部落改善事業の分析から――」
環太平洋地域の移動と人種 : 統治から管理へ、遭遇から連帯へ
田辺明生; 竹沢泰子; 成田龍一; 編
京都大学学術出版会, 2020年01月, 分担執筆, 第3章「アメリカに渡った被差別部落民――太平洋を巡る「人種化」と「つながり」の歴史経験」
問いとしての部落問題研究 : 近現代日本の忌避・排除・包摂
世界人権問題研究センター; 編
世界人権問題研究センター, 2018年03月, 分担執筆, 「喜田貞吉の「反差別」の歴史学と社会への眼差し」
科学と社会の知 : knowledge
坂野 徹 竹沢泰子; 編
東京大学出版会, 2016年11月, 分担執筆, 4章「賀川豊彦の社会事業と科学的人種主義――近代日本における〈内なる他者〉をめぐる認識と実践」
差別とアイデンティティ
畑中敏之; 朝治武; 内田龍史; 編
阿吽社, 2013年06月, 分担執筆, 「部落改善運動と部落民アイデンティティ」
近代日本の「他者」と向き合う
黒川みどり; 編
部落解放・人権研究所,解放出版社 (発売), 2010年11月, 分担執筆, 第3章「水平運動における「民族」と「身分」 一九二〇年代の活動をとおして」
近現代の部落問題と山本政夫
大阪人権博物館; 編
解放出版社, 2009年09月, 分担執筆, 第8章「日中戦争下の融和運動と大和報国運動-戦時社会変革構想と山本正男」
部落史研究からの発信 第2巻 近代編
黒川みどり; 編
部落解放・人権研究所,解放出版社 (発売), 2009年06月, 分担執筆, 「全国水平社の創立と初期水平運動」
近現代部落史 : 再編される差別の構造
藤野 豊; 黒川みどり; 編
有志舎, 2009年05月, 分担執筆, 第1部第3章第3節 「米騒動と部落解放運動の胎動」、第1部第4章 「再編される帝国と被差別部落」、第2部第2章 「初期水平運動とボルシェヴィズム」
「眼差される者」の近代 : 部落民・都市下層・ハンセン病・エスニシティ
黒川みどり; 編
部落解放・人権研究所,解放出版社 (発売), 2007年10月, 分担執筆, 第1章「初期水平運動と部落民アイデンティティ」
「水平社伝説」からの解放
朝治 武; 黒川みどり; 関口 寛; 藤野 豊
かもがわ出版, 2002年12月, 共著, 第4章 「マイノリティの中の水平運動」、第5章 「融和運動と水平運動」
近代日本と水平社
秋定嘉和; 朝治 武; 編
部落解放・人権研究所,解放出版社 (発売), 2002年03月, 分担執筆, 「水平社創立と民衆—奈良県の事例から—」
部落民衆・国民国家論と水平運動
全国部落史研究交流会; 編
全国部落史研究交流会,解放出版社 (発売), 1999年07月, 分担執筆, 「初期水平運動における「政治文化」 ―奈良県・大正小学校差別糾弾闘争を手がかりに」
被差別部落をめぐる国際労働力移動についての学際的研究
廣岡 浄進; 友常 勉; 大西 祥惠; 瀬戸徐 映里奈; 矢野 治世美; 関口 寛; 鄭 栄鎭; 川越 道子
日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2024年04月 -2028年03月, 基盤研究(B), 大阪公立大学
日本近代の「救済」をめぐる「包摂/排除」の政治――感化救済事業の歴史社会学的研究
関口 寛
日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2024年04月 -2028年03月, 基盤研究(C), 同志社大学
部落問題政策の形成に関する歴史社会学的研究
野口 道彦; 関口 寛; 井岡 康時; 石元 清英; 小林 丈広; 白石 正明; 田中 和男; 手島 一雄; 廣岡 浄進; 本岡拓哉
日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 2023年04月 -2027年03月, 基盤研究(B), 公益財団法人世界人権問題研究センター
近代日本における国民国家論の始発と終焉――井上哲次郎関係書簡の分析を通じて
磯前 順一; 上村 静; 関口 寛; 小倉 慈司; 苅田 真司; 大村 一真; 吉田 一彦; 村島 健司; 熊本 史雄; 小田 龍哉; 鈴木 規夫; 片岡 耕平
2022年度は、国際日本文化研究センターの所蔵する井上哲次郎宛書簡140点について、小倉慈司(国立歴史民俗博物館)と熊本史雄(駒澤大学)を中心に史料整理および翻刻作業をおおむね完成させた。
次に、国民国家論に関する理論的な先行研究の整理と検討のために、年間4回の研究会を日文研で開催した。研究会では、苅田真司(國學院大学)が「磯前論文以後の井上哲次郎研究」、関口寛(同志社大学)が「井上哲次郎研究の動向と統治/生政治論的アプローチ」、全成坤(翰林大学)が「韓国における井上哲次郎研究と新しい井上哲次郎論の試み」と題する研究発表等を行い、国民国家論および井上研究の現状と課題を整理した。また、上村静(尚絅学院大学)と大村一真(同志社大学)を中心に、井上の主著である『国民道徳概論』を精読し、キリスト教思想や国民国家論の視点から井上思想の再解釈を行った。
また研究会では、本研究が前提とする2019~21年度基盤研究(A)「人権と差別をめぐる比較宗教史」(研究代表者:磯前)の研究成果『差別の構造と国民国家』(法蔵館:2021年)の合評会を、国民国家と差別の関係の視点から小田龍哉(同志社大学)と村島健司(日文研)の研究発表を中心に、実施した。
一方、研究成果の国外発信および東アジアを中心とする研究者とのネットワーク形成のために、第6回東アジア日本研究者協議会国際学術大会(北京外語大学、オンライン開催)に参加し、パネル「ポスト・ポストコロニアル」において、磯前が総評を行った。また、3月には韓国を訪問し、ソウル大学にて磯前が東日本大震災以降の福島の現状から見た国民国家を論じた「フクシマ第一原発周辺で、翻訳不能なものの声を聴く」、漢陽大学にて苅田が戦後の日本の民主主義をめぐる学術概念を批判した検討した「現代日本の民主主義」、大村が「戦後日本のマルクス主義」と題する研究発表をそれぞれ行った。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2022年04月 -2025年03月, 基盤研究(B), 国際日本文化研究センター
近代日本における国民国家論の始発と終焉――井上哲次郎関係書簡の分析を通じて
磯前 順一; 関口 寛; 小倉 慈司; 苅田 真司; 小田 龍哉
日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 2022年04月 -2025年03月, 研究分担者, 基盤研究(B), 国際日本文化研究センター
近現代社会運動のグローバルな拡散のメカニズムに関する思想史的研究
田中 ひかる; 阿部 小涼; 崎山 直樹; 関口 寛; 山本 健三; 竹本 真希子; 篠田 徹; 山口 守; 山本 明代; 櫻田 和也; 梅森 直之
日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 2020年04月 -2024年03月, 研究分担者, 基盤研究(B), 明治大学
マイノリティの包摂/排除をめぐる生政治:部落改善・融和政策の歴史社会学的研究
野口 道彦; 関口 寛; 井岡 康時; 石元 清英; 小林 丈広; 白石 正明; 杉本 弘幸; 田中 和男; 手島 一雄; 廣岡 浄進; 矢野 亮; 山本 崇記
2020年度は、5月31日(日)、6月27日(土)、7月26日(日)、8月30日(日)、9月27日(日) 、10月25日(日)、11月29日(日) 、12月27日(日)、1月24日(日)、2月28日(日)、3月28日(日)の合計9回の研究会を開催した。
また7月20日(月)~7月22日(水)の3日間、本研究会の野口と関口が北海道家庭学校に赴き、20世紀初頭に部落改善政策を立案・指導した留岡幸助(1864~1934年)の関係資料を調査した。その際、『留岡幸助日記』全5巻(矯正協会、1979年)を編むために作成された浄書原稿をデジタル撮影した。今回の調査で、一昨年度から続けてきた当該資料の撮影を終了した。
研究会では、参加者が分担して「留岡幸助日記・手帳」(全321冊)を毎回1冊ずつ解析して目次を作成し、それぞれが報告する形式で研究会を開催した。その際、上記の調査で撮影した「留岡日記・手帳」浄書原稿(約2万コマ)を活用することで、共同作業の効率化を図った。これにより、今年度はNo.190(1912年)からNo.275(1924年)の解析を終えた。
以上の共同研究により、留岡幸助が各地を視察・講演した際の日記・記録を分析し終えた。また内務省内で様々な社会事業が構想されるなかで課題として部落問題が浮上してくる背景について、活発な議論が交わされた。その他、1922年に全国水平社が創立された後、内務省内で作成された運動関係者にかんする調査資料など、新たな発見がもたらされた。
次年度も上述の形式の共同研究を進め、「留岡日記・手帳」の後半の解読を終え、その後の共同研究の進め方について計画を立てることにしている。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 2018年04月 -2022年03月, 研究分担者, 基盤研究(B), 公益財団法人世界人権問題研究センター
被差別部落からのアメリカ移民に関するトランスナショナルな歴史経験についての研究
廣岡 浄進; 友常 勉; 関口 寛
研究代表者の廣岡は、朝治武、黒川みどり、内田龍史共編著『講座 近現代日本の部落問題』第1巻『近代の部落問題』に、「越境する人の移動と被差別部落」を執筆した。これは、近代初頭からの部落からの移民送出やあるいは移民論を概観した上で、ハワイを含むアメリカ移民について新聞史料や第二次世界大戦下の日系人強制収容にかかわる調査記録等から日系移民における部落差別を明らかにし、さらにWRA(戦時転住局)の調査関係者が部落差別に強い関心を示していたこと、これが戦後の日本国憲法制定にあたってのGHQ草案につながる可能性を論じたもので、2019年の渡航調査における研究交流の成果を活かしつつ両分担者の研究成果を発展させたと言える。
さらに、廣岡と研究分担者の友常は、サンフランシスコ州立大学エスニックスタディズ学部アジア系アメリカ人研究学科において運営されているエジソン・ウノ記念ウチナンチュおよび日系研究所を中心に組織された日米の国際シンポジウムの企画立案の段階から参画し、セッション「Buraku Immigrants Studies」(部落出身移民研究)を担当するとともに、3日間にわたった企画の討論などに参加した。なお、このシンポジウムでは、廣岡が所属している大阪市立大学人権問題研究センター(エスニックスタディズ学部とは長年の交流協定を有し、これを基礎に当年度から大学間協定が締結された)と友常の科研費研究とが共催に入り、経費を分担した。
また、廣岡は並行して、本研究の発表環境に関わる基礎的研究として、部落解放論研究会での報告をもとにした論考「古地図と地名について: 情報化と部落史研究の課題」を論集『続・部落解放論の最前線』に執筆し、また大学教育の視点から部落差別解消推進法施行後の情況に批判的考察を加えた論考を月刊誌『部落解放』の特集「部落問題学習の歴史と現状」(高田一宏責任編集)に寄せた。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 2018年04月 -2022年03月, 研究分担者, 基盤研究(C), 大阪市立大学
近代日本の科学的人種主義を基盤とする民衆統治秩序の展開:部落問題の転回と再文脈化
関口 寛
本研究では、20世紀前半期に欧米で広範囲に強い影響力を振るった科学的人種主義が、日本にも深い影を及ぼしていたことについて、国内の部落問題を事例に明らかにした。具体的には、部落史研究の先駆者として知られる喜田貞吉の理解や、当該期に内務省が開始した感化救済事業などの社会改良政策が、人種の優劣にかんする理解に基礎づけられていたこと、そこに人類学、犯罪学、精神医学などの影響があったことを指摘した。またかかる統治の眼差しに対し、当事者たちが新天地を求めて国内外に移住した事例や、科学的人種主義に対抗する形で展開した思想や実践から、当該期のマイノリティ集団の生存戦略や文化創造についても考察した。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 2016年04月 -2021年03月, 研究代表者, 基盤研究(C), 四国大学
近現代社会運動の国境を越えた相互作用に関する思想史的研究
田中 ひかる; 阿部 小涼; 崎山 直樹; 関口 寛; ヤン マニュエル; 竹本 真希子; 篠田 徹; 山口 守; 山本 明代; 櫻田 和也; 梅森 直之
第1の研究成果は、社会運動が国境を越えて相互作用を起こし、これが世界各地で思想や運動の新たな展開を生み出す、という現象を、19世紀から現在に至る世界各地での社会運動について、個別的かつ具体的な事例に基づき、明らかにしたという点にあり、田中ひかる編『社会運動のグローバル・ヒストリー』(ミネルヴァ書房、2018年)がその集大成である。第2の研究成果は、第1の研究成果に依拠して、より広範な対象を分析する上では、「社会運動と思想の国境を越えた相互作用」という、当初本研究で提示した枠組よりも、「社会運動と思想の国境を越えた拡散」のほうがより広範な対象を分析できるという点を明らかにしたことにある。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 2016年04月 -2020年03月, 研究分担者, 基盤研究(B)
日本統治下朝鮮における衡平運動に関する歴史的研究
石橋 武; 廣岡 浄進; 水野 直樹; 金 仲燮; 髙 正子; 徐 知延; 徐 知伶; 吉田 文茂; 竹森 健二郎; 渡辺 俊雄; 割石 忠典; 松本 信司; 駒井 忠之; 関口 寛; 矢野 治世美; 秋定 嘉和; 友永 健三
朝鮮の被差別民「白丁」(ペクチョン)にたいする差別の撤廃を掲げて、1923年に朝鮮衡平社が発起された。衡平社は1935年に大同社と改称し、1940年代には活動の跡が途絶えるが、本研究はその期間をも含めて衡平運動と位置づけて、日韓をまたがる共同研究をすすめた。
成果としては、まず、京城地方法院検事局が作成した簿冊群などの朝鮮総督府関係史料を中心に翻刻した『朝鮮衡平運動史料集』の刊行があげられる。これらの新出史料や関連しての史料発掘によって、衡平社の組織や運動課題、植民地統治との関係、また戸籍など当該期の「白丁」をめぐる差別や主な生業とされた食肉皮革業などの実態解明を進めることができた。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2015年04月 -2018年03月, 基盤研究(C), 一般社団法人部落解放・人権研究所(調査・研究部)
19-20世紀転換期における日本のアカデミズムと被差別部落認識
関口 寛
黎明期の日本のアカデミズムにおいて、被差別部落民はどのような存在として理解されたのか。本研究では、人類学者の鳥居龍蔵、民俗学者の柳田国男、歴史学者の喜田貞吉らの被差別部落研究を取り上げ、彼らがどのような関心から被差別部落研究を行ったのか、また彼らの研究が当時の日本人論とどのようなかかわりを有していたのかについて考察した。研究の結果、被差別部落民については日本人を構成する周縁的エスニック・グループの末裔という認識が強かったこと、そして、こうした認識は日本社会全体に広く受け入れられていたことが明らかとなった., 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究(B), 2011年 -2013年, 研究代表者, 若手研究(B), 四国大学
戦前・戦中期の水平運動における部落民アイデンティティと融和政策の相関に関する研究
関口 寛
本研究は,社会運動が創出する被差別部落民のアイデンティティに着目し,戦前・戦中期の部落解放運動史研究にあらたな研究視角を提示するものである。従来,対立的にとらえられてきた水平運動と融和運動の関係性を検討した結果,両者の間に部落問題理解をめぐる共通理解が成立し,それが1930年代における当該分野における社会改造論の基調となり,両者の提携が成立したことを明らかにした。また敗戦後,この提携関係が母胎となり,部落解放運動が再出発したという見通しを提示した。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究(B), 2009年 -2010年, 研究代表者, 若手研究(B), 四国大学