イラン・アメリカ関係がイランの女性運動に与える影響ーアフマディーネジャード政権から現在まで
中西久枝
一神教学際研究, (16) 75 - 113, 2021年03月
Interlinking open science and community-based participatory research for socio-environmental issues
Yasuhisa Kondo; Akihiro Miyata; Ui Ikeuchi; Satoe Nakahara; Ken'ichiro Nakashima; Hideyuki Ōnishi; Takeshi Osawa; Kazuhiko Ota; Kenichi Sato; Ken Ushijima; Bianca Vienni Baptista; Terukazu Kumazawa; Kazuhiro Hayashi; Yasuhiro Murayama; Noboru Okuda; Hisae Nakanishi
Current Opinion in Environmental Sustainability, Elsevier BV, 39 54 - 61, 2019年10月, 研究論文(学術雑誌)
イランの安全保障政策に見る「イスラーム革命精神」
中西久枝
一神教学際研究, (13) 62 - 80, 2018年03月
イランの安全保障政策の推移ーアラブの春後の核交渉過程とイラク・シリア政策を中心に
中西久枝
戦略研究, (21) 3 - 22, 2017年11月
革命後のイランのアート文化政策の分析
Hisae NAKANISHI & Saeedeh MOUSAVI
Doshisha Journal of Global Studies, 8 1 - 19, 2017年
イランー2つの選挙と今後のイラン外交
中西久枝
中東研究, 中東調査会, 1(526) 86 - 99, 2016年
「平和構築と地域研究―今何が求められているか」
中西久枝
『地域研究』, 京都大学地域研究統合情報センター ; 2004-, No.14(1) 106 - 121, 2014年
Human Security in Non-Conflict States : A Case of Afghan Unaccompanied Children in the UK
Welti Elisa Montiel; Nakanishi Hisae
同志社グローバル・スタディーズ, 同志社大学グローバル・スタディーズ学会, Ⅲ(26) 3 - 27, 2013年03月
「中東の民主化プロセスにおけるイスラーム主義と政治モデルの考察:エジプトの新憲法を事例に」
中西 久枝
『同志社グローバル・スタディーズ』,, 同志社大学グローバル・スタディーズ学会, 3 pp.3-22(査読有) - 22, 2013年
「イラン・シリア関係の推移と今後のシリア情勢」
中西 久枝
『中東研究』, (No. 516) 27 - 33, 2013年
「イラン禁輸措置と米国・イラン関係の射程」
中西 久枝
『中東研究』, 1(513) 53 - 60, 2012年
「中東の市民社会運動とイラン・米国関係の規定要因の変化」
中西 久枝
『中東研究』, 中東調査会, 1(511) 31 - 38, 2011年
9.11後のイランの安全保障政策
中西 久枝
国際安全保障, 国際安全保障学会, 37(2) 23 - 45, 2009年09月
「イランの暦に見るイラン人の世界観と生活文化」
中西 久枝
『アジア遊学―カレンダー文化』, 勉誠出版, (106) 122 - 133, 2008年
"Turkey's Policy and Strategy in the Middle East since the Outbreak of Iraq War"
中西 久枝
『戦略研究』, (6) 267 - 283, 2008年
インドネシアにおける地方分権化と地方自治
中西久枝
『国際開発研究フォーラム』 No.20, (20) 113 - 136, 2001年03月
「グローバル時代の民族・国家・イスラム共同体(ウンマ
中西 久枝
)」『国際開発フォーラム』No. 18 2001年3月 p. 101-111., 2001年
Examining the Transfer of Hegemonic Power in Musaddeq’s Era: The Anglo-American Conflict and Cooperation Toward Iranian Nationalism
中西 久枝
Journal of Sophia Asian Studies, (16) 39 - 61, 1999年
「現代イランの政治と女性」『現代の中東』26号
中西 久枝
現代の中東, 1999年
イスラーム世界におけるジェンダー観ー男女分離を中心に
中西久枝
富坂キリスト教センター 紀要, (11) 141 - 155, 2021年03月, 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要)
“The Challenges of State Security and National Integration in the Middle East,”
中西 久枝
Conference Proceeding of Challenges to Democratization in the Middle East: The US, Turkey, and the Arab World, at the Auditorium of New York Institute of Technology, pp.1-6. , 2014年
「ホルムズ海峡の大島ケシム島に見るイランのソフトパワー」
中西 久枝
Ship & Ocean Newsletter, (No.307) 6 - 7, 2013年
「民主化支援の諸相と中東の平和構築の課題-パレスチナ、トルコを事例に」
中西 久枝
『法整備支援と体制移行・比較政治体制論』研究成果報告書, 6 169 - 192, 2007年
米国の「イラン脅威」論と対イラン政策 (特集 現実と政策理念の均衡 独自外交の限界--日・イラン関係)
中西 久枝
外交フォーラム, 都市出版, 19(10) 26 - 29, 2006年10月
(コラム)「中日新聞を読んで」
中西久枝
中日新聞, 2006年08月, 記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)
Ethnicity, state, Islamic Community (ummat) in the age of Globalization
Journal of International Development Studies Forum, 2001年
「第三者評価の意義とジェンダーの視点」『ネパール王国の農林水産業におけるJICA技術協力評価報告書(貧困、ジェンダー問題を中心として)』
中西 久枝
国際協力事業団(JICA), 2000年
5章 イスラム法と女性
中西 久枝
NIRA 研究報告書 文化摩擦にみるイスラム世界の虚像と実像, 59 - 65, 1999年01月, 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要)
越境する社会運動
鷹木, 恵子; 長沢, 栄治
明石書店, 2020年03月, 分担執筆, 第5章 革命後イランの女性運動 p.73-84
イスラームの原則性と柔軟性ーイランを事例に
中西久枝
日本産学フォーラム 研究報告(書)No.40, 2016年12月
Economic sanctions under international law : unilateralism, multilateralism, legitimacy, and consequences
Marossi, Ali Z.; Bassett, Marisa R.
Asser Press,Springer, 2015年, 共著, pp.23-41
グローバル・ジャスティス : 新たな正義論への招待
内藤, 正典; 岡野; 八代 編著
ミネルヴァ書房, 2013年05月, 分担執筆, 第2章 「アメリカのグローバル・ジャスティスとイランのジャスティス」p.40-59
中東の予防外交
吉川, 元; 中村, 覚 編
信山社, 2012年07月, 分担執筆, 第7章「9.11後のイランの安全保障政策―中東域内外交と内政のニュアンス」p.175-192
(編著)『はじめて出会う平和学-未来はここから始まる』(改訂版)
有斐閣アルマ, 2011年, 共編者(共編著者)
中東・北アフリカのディアスポラ
宮治, 美江子; 駒井, 洋; 臼杵, 陽; 山口, 昭彦; 吉村, 貴之; 小松, 久男; 中西, 久枝; 中山, 紀子; 宇野, 昌樹; 新井, 和広; 大川, 真由子
明石書店, 2010年05月, 共著, アメリカのイラン人ーロサンゼルスのイラン人ディアスポラを事例に p.126-145
「平和思想ー平和への戦略的アプローチ」石津朋之・永末聡・塚本勝也編著『戦略原論ー軍事と平和のグランド・ストラテジー』
日本経済新聞出版社, 2010年
国際開発学入門 : 開発学の学際的構築 = Introduction to international development studies : an interdisciplinary approach to development studies
大坪, 滋; 木村, 宏恒; 伊東, 早苗
勁草書房, 2009年12月, 分担執筆, 課題クラスター7 平和 p.459-511
国際関係のなかの子ども
初瀬, 龍平; 松田, 哲; 戸田, 真紀子編著
御茶の水書房, 2009年07月, 分担執筆, 国内避難民の子どもの人間の安全保障-スリランカを事例に
グローバリゼーションと開発
大坪, 滋編
勁草書房, 2009年02月, 分担執筆, 第9章 グローバリゼーションと紛争・戦争 p.365-394
Sorunlu Bolgelerde Goc - Migration in Conflict Areas
Ankara: Global Strategy Institute, 2008年
"Dynamic Development of Turkey's Foreign Policy in the Middle East : turkey's Role Maintaining Security and Stability" in New Dimensions of Security and International Organizations"
Proceedings of the Fourth International Symposium, Istanbul, 2007年
紛争後の平和構築と国際関係論
初瀬龍平・野田岳人編「日本で学ぶ国際関係論」法律文化社, 2007年
アジア市場の文化と社会ー流通・交換をめぐる学際的まなざし
宮沢千尋編
風響社, 2006年11月, 分担執筆, 「イランのバザールに見る国家・社会関係と政治文化」p.27-50
イスラーム世界
片倉, もとこ; 梅村, 坦; 清水, 芳見; 後藤, 明; 大塚, 和夫; 小松, 久男; 中村, 光男; 臼杵, 陽; 私市, 正年; 東長, 靖; 駒井, 洋; 中西, 久枝; 鷹木, 恵子; 佐藤, 次高
岩波書店, 2004年02月, 分担執筆, [現代イラン女性の素顔ー女性のヴェールとエンパワーメント] p.213-239
イランを知るための65章
岡田恵美子; 北原圭一; 鈴木珠里編
明石書店, 2004年, 分担執筆, 第48章「イランの近代性と歴史の連続性」第49章「ヘジャーブに見るイスラーム革命ー女性の政治参加と体制維持」コラム:二つの顔のイラン p.270-280
『ジェンダーを科学する』
松本伊瑳子; 金井篤子編
ナカニシヤ出版, 2004年, 分担執筆, 「国際社会とジェンダー:アフガニスタン復興支援を事例に」p.252-266
はじめて出会う平和学ー未来はここから始まる
有斐閣アルマ, 2004年
Central Asian Law: An Historical Overview, in
Wallace Johnson; Irina F; Popova, eds
Topeka, Kansas: Jostens, 2004年, 分担執筆, "Islam and Universalism in Family Law: A Comparative Study of the Contemporary Iranian and Turkish Civil Codes"
地球的平和の公共哲学 : 「反テロ」世界戦争に抗して
公共哲学ネットワーク編
東京大学出版会, 2003年05月, 分担執筆, 同時多発テロと中東和平 p.101-121
イスラームとモダニティ:現代イランの諸相
中西久枝
風媒社, 2002年, 単著
国際関係論のパラダイム
初瀬, 龍平; 定形, 衛; 月村, 太郎
有信堂高文社, 2001年05月, 分担執筆, 5章 イスラーム思想 p 51-62
Women in Muslim societies : diversity within unity
Bodman, Herbert L; Tohidi; Nayereh eds
Lynne Rienner Publishers, 1998年, 共著, Power, Ideology, and Women's Consciousness in Postrevolutionary Iran, pp.83-117.
イスラムとヴェール
中西久枝
晃洋書房, 1996年, 単著
イスラームとジェンダーー現代イランの宗教論争
ズィーバー・ミール・ホセイニー著山岸智子監訳中西久枝・稲山円・木村洋子・後藤絵美・小林歩・斉藤正道・嶋尾孔仁子・貫井万里訳・明石書店
「米国とイラン-不安定化する中東情勢における対立と協調」
関西民放クラブ定期懇話会, 2015年
“The Linkage between Nuclear Negotiations and the US-Iran Conflict and Cooperation”
International Conference on “Iran, America and Islamic State: Emerging Challenges in the Middle East, Views from Iran,” Doshisha University, 2015年
「米国とイラン-不安定化する中東情勢における対立と協調」
関西民放クラブ定期懇話会, 2015年
“The Linkage between Nuclear Negotiations and the US-Iran Conflict and Cooperation”
International Conference on “Iran, America and Islamic State: Emerging Challenges in the Middle East, Views from Iran,” Doshisha University, 2015年
“The Construction of the Sanction Regime against Iran:Political and Strategic Dimensions”
中西 久枝
Center for Iranian Studies, 2014年, Columbia University
“Iran’s Nuclear Problem”
中西 久枝
Department of Asian and Middle Eastern Studies, 2014年, Duke University
「中東の安定化と米国・イラン関係の現状と課題」
クラブ関西, 2014年
「中東の安定化と米国・イラン関係の現状と課題」
クラブ関西, 2014年
“Unilateralism and international cooperation,”
中西 久枝
at the Symposium Unilateral Sanctions and International Law, 2013年, The Hague, The Netherlands
“Keynote Speech: Conflict Mitigation in the Middle East,”
International Conference of Peace and Security in the Middle East:, 2013年
“Keynote Speech: Conflict Mitigation in the Middle East,”
International Conference of Peace and Security in the Middle East:, 2013年
“Nuclear Impasse of Iran and Its Impact on the Persian Gulf Security,”
中西 久枝
International Conference on Conflict Prevention in the Middle East, 2012年, イスタンブール旧日本領事館
「なぜ今イランが問題になるのかーアラブの春とイラン・米国」
中西 久枝
グローバル・ジャスティス第23回, 2012年, 同志社大学講武館
“Japanese Viewpoints on Arab’s Spring“
中西 久枝
Arab’s Spring and Peace and Security in the Middle East, Institute for International and Political Studies, 2011年, Iran
“Iran’s Security Policy since 9.11”
中西 久枝
Annual Meeting of Middle East Studies Association, 2011年, North America, Washington DC
“Middle East Security and Turkey-Japan Cooperation”
中西 久枝
“Turkey-Japan Cooperation for Peacebuilding in the Middle East”, 2011年, at ORSAM, Turkey
A New Perspective on the Conflict Mitigation in the Middle East: From a Perspective of Lebanon, Jordan and Palestine”
中西 久枝
“Searching for A New Perspective on the Conflict Mitigation in the Middle East”, 2010年, Doshisha University (Hakuenkan)
“Iran's Preventive Policy in the Post Gulf War Period”
中西 久枝
Gulf Research Center, 2009年, Dubai, UAE
「変化する国際社会に生きる ~中東・アメリカそして日本では~」
中西 久枝
ウィルあいち, 2009年, 愛知県女性総合センター
「戦略研究と平和学のシナジーをめざして」
中西 久枝
国際安全保障学会年次大会, 2008年, 政策研究大学院大学
“ESD and the Future Global Citizen” at “International Workshop and Symposium for Promoting ESD”
中西 久枝
Jointly organized, 2008年, Nagoya University and UNESCO Bangkok Office
「中東の紛争とディアスポラ政治―イラン アフガンディアスポラを事例に」
中西 久枝
日本国際政治学会, 2007年
「トルコのユーラシア戦略」
中西 久枝
戦略研究学会., 2007年, 明治大学駿河台キャンパス
“Civil Society and Non-Sate Actors in Iran,”
中西 久枝
“Europe and Asia: Between Islam and the United States: The Lessons of Afghanistan, Iraq, Lebanon and Iran,”, 2007年, University of Melbourne, Australia
"An Alternative Conflict Resolution in the Middle East"
中西 久枝
ORSAM, Turkey
ハイブリッド戦争時代における新たな安全保障学の構築―中東ユーラシア地域の事例から
中西 久枝; 岩倉 洸; 青木 健太; 末近 浩太; 西川 由紀子; 鈴木 均
日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2022年04月 -2025年03月, 基盤研究(A), 同志社大学
ムスリム女性移住労働者の国際移動とオートノミーに関する比較実証研究
中西 久枝; 中屋 昌子; 西 直美; 山根 聡
ムスリム女性移住労働者に関する先行研究のレビューを実施した。その結果、本研究課題が取り上げる事例については、先行研究がかなり限定的であることがわかった。また代表者、分担者は、それぞれの役割分担に従って、文献及び現地調査を開始した。中西は、ロンドンにてイラン人女性のコミュニティについて予備調査を実施した結果、イラン人女性の集住状況や移住した経緯が極めて多様な背景から起こっていること、さらに移住している女性の年代が比較的高いことがわかった。本格調査では調査サイトの再検討も視野に入れる。山根は、2019年12月にパキスタンのカラーチーに赴き、在カラーチー日本国総領事館の協力を得て、ムスリム女性の労働に関する事前調査を実施した。西は、2020年2月から3月にかけて、マレーシアのクアラルンプールとタイのナラーティワート県でパイロット調査を実施した。中屋は、ウイグル女性が中国を離れるきっかけとなった信仰実践の統制の実態について検討した。特に、習近平政権以降に改訂された「宗教事務条例」に着目し、施行直後の2005年度版と改訂された2017年度版を比較検討し、改訂された条項内容や改訂に至った時代背景、および経緯について分析した。全体としては、マレーシアにおけるタイのムスリム女性の食堂の経営や新疆ウィグル自治区からトルコのイスタンブールへの女性の移住労働者の事例のように、女性の就労がインフォ―マル経済に集中していることがわかった。他方、イラン人及びパキスタン人女性の移住状況は必ずしもそうではなく、女性の生活空間がどう変化したかについては更なる女性の意識調査が必要であることが判明した。中西は、理論的な枠組みについての文献調査を実施した結果、オートノミーの測り方について、移住することに伴う社会的、心理的側面をどのようにくみ上げるかという点に配慮した研究手法が必要であると認識した。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2019年04月 -2022年03月, 基盤研究(B), 同志社大学
中東における国家安全保障と国民統合の課題―新たな平和構築・開発支援論
中西 久枝; 内藤 正典; 横田 貴之; 末近 浩太; 山根 聡; 小山田 英治; ダニシマズ イディリス; 塩崎 悠輝
「アラブの春」後の中東は、シリア紛争をはじめとする中東における紛争の深化と政治・経済・社会情勢の不安定化により、異なる宗教間の争いのみならず、イスラーム教徒同志が戦う局面がおこった。そうした状況下、中東における国家の安全保障とトランスナショナルな市民社会運動はきわめて拮抗した関係になっていることが判明した。当該諸国に生きる人々の生活が安全にかつ平和的に継続するには、平和構築と開発支援のあり方が抜本的に変化する必要がある。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2014年04月 -2017年03月, 基盤研究(A), 同志社大学
アラブ諸国における民主化運動の非アラブ・ムスリム社会への波及
内藤 正典; 中西 久枝; 見市 建; 嶋田 晴行; 見原 礼子; ダニシマズ イディリス; 岩坂 将充; 横田 貴之
本研究は、2011年に始まったアラブ諸国の民主化要求運動が、非アラブのムスリム社会に対していかなる影響を与えているのかを(1)民主化運動の中核となったエジプト、(2)先行して民主化改革を実行しつつあったトルコ、(3)民主化と体制の変革が安全保障上重要な意味をもつイラン、アフガニスタン、(4)世界最大のムスリム人口を擁するインドネシア、(5)母国の民主化を注視する西欧のムスリム移民社会を対象として明らかにした。その結果、研究期間後半の段階で見られた「イスラム国」の台頭やトルコの民主化からの逆行傾向と共に「中東」という地域を構成する領域国民国家の秩序が根底から揺さぶられている現実が明らかとなった。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2012年04月 -2015年03月, 基盤研究(B), 同志社大学
ジェンダー不平等と人間の安全保障の相関関係に関する政策研究
中西 久枝; MONTIELW. Elisa; MONTIELWELTI Elisa
本研究は、非紛争国における移民、難民の受け入れプロセスにおけるジェンダー的差異と人間の安全保障との相関性を中心課題とする。(1)メキシコの主として貧困を原因とする大集団的移住現象を、GISを利用して解析し、地図として可視化する研究論文を発表した。また生計困難者のうち特に女性層をいかに保護すべきか、ジェンダー的視点から分析した。さらに、(2)昨年度フィールド調査を実施した、ロンドンでのアフガン難民の子どもの保護問題について、2012年11月イスタンブールでの国際会議「中東における紛争防止」にて研究発表し、紛争国と非紛争地域における難民や移民の脆弱性の比較考察をした。(3)昨年度のフォローアップ調査を2013年3月に実施し、アフガン難民の子どもの保護について、ロンドンの難民カウンシルの専門家やジャーナリストなどに聞き取りを行い、難民カウンシルでは資料を収集し、定住期間、ヘルスケア・教育機会へのアクセス度の指標から、彼らの脆弱性について分析した。
これらの調査から、メキシコやイギリスのような新興国や先進国において存在する、平時(戦時でない)下の国内避難民や親や両親を伴わない難民の子どもたちが置かれている脆弱性が明らかになった。また早期警戒警報の必要性を論文で指摘した。特に、「人間の非安全保障」とも言える状況が、どの程度ジェンダー的差異から生じているか、あるいは無関係におこるかが、判明した。また紛争国でないがゆえにおこる難民や国内避難民のモニタリングの欠如、抜本的な国家政策の不在、難民の子どもの保護をめぐる国際法上の規定及び国家内の法的、社会的制度が実際には機能していない現実などが、資料の分析及び聞き取り調査で浮かび上がった。こうした制度的、非制度的な陥穽は、日本のワーキングプアの問題にもあてはまり、ジェンダー的視点の適用可能性とその限界について、現在分析している。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2011年 -2012年, 特別研究員奨励費, 同志社大学
中東における紛争防止の学際的研究の構築
基盤研究(A)(一般), 2010年 -2012年, 競争的資金
「子どもの安全保障」の国際学的研究-子どもの日常性回復をめざして-
初瀬 龍平; 三砂 ちづる; 堀 芳枝; 杉木 明子; 戸田 真紀子; 松田 哲; 松下 洋; 米田 眞澄; 柄谷 利恵子; 香川 孝三; 嘉本 伊都子; 中西 久枝; 菅 英輝; 池尾 靖志; 市川 ひろみ; 定形 衛; 大矢根 聡
現在の国際関係のなかで児童労働、ストリート・チルドレン、子ども兵士、人身取引、国際養子、母子健康、未就学、戦争被害などを検証し、国際政治理論との関連で問題を整理し、BHN論、国際レジーム論の積極的意義を明らかにした。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2007年 -2009年, 基盤研究(B), 京都女子大学
湾岸産油国を中心とした中東における予防外交の可能性に関する研究
中村 覚; 吉川 元; 伊勢崎 賢治; 高橋 和夫; 中西 久枝; 澤江 史子; 栗栖 薫子; 森 伸生; 北澤 義之; 立山 良司; 坂井 一成; 泉 淳; 小林 正英; 細井 長; 齊藤 嘉臣; 末近 浩太; 土佐 弘之; 木村 修三; 小塚 郁也; 福田 安志
本プロジェクトは、国際関係論、安全保障論、中東地域研究の専門家による協働研究を通じて、日本における中東の安全保障問題に関する本格的な研究の基盤づくりを目的とした。また、中東における武力紛争の傾向や特質に関して論ずるのみではなく、短期的な紛争解決と、中長期的な予防レジームの構築に関する課題と可能性に関して考察した。その際に特に、日本への政策的示唆を生み出す視点を重視した。また当該の研究課題の遂行のために必要とされる国外の研究者とのネットワーク作りと同時に、国外への研究成果の発信で成果を上げた。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2007年 -2009年, 基盤研究(A), 神戸大学
戦争処理過程における人の移動と定着ー民主化支援からオートノミー(自律性)構築へ
中西 久枝; 定形 衛; 吉川 元
本研究では、戦争・紛争処理過程での人の移動と定着に関わる諸問題を、ボスニア紛争(92-95年)、コソヴォ紛争(99年)、アフガニスタン戦争(特に2001年以降)、イラク戦争(03年)、ナゴルノ・カラバフ紛争(1988-1992年)を主たる事例研究として現地調査及び文献調査を実施した.その結果、民主化支援が必ずしもマイノリティの権利を保障しないこと、遠隔地ナショナリズムに基づくディアスポラ・コミュニティーによる紛争への支援が時として民族浄化をもたらす実態が明らかになった., 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2006年 -2008年, 基盤研究(B), 名古屋大学
グローバリゼーション下の途上国開発戦略の統合研究:「国際開発経済学」の構築
大坪 滋; 長田 博; 木村 宏恒; 大橋 厚子; 新海 尚子; 川島 富士雄; 伊東 早苗; 浅川 晃広; 江崎 光男; 藤川 清史; 中西 久枝
20世紀末には経済活動のグローバリゼーションの波に乗り所得増大・雇用創出の大いなる伸張を果たした諸国と、国際経済からマージナライズされる諸国の同時出現を見た。世界的な経済統合化、市場化・民主化の波の中では、発展途上諸国の取りうる経済社会開発政策、貧困削減戦略が、経済のみならず政治的・社会的要素を含んだ統合的政策展開であることが必要とされる。そこで本科研では、従来の「開発経済学」において対外経済関係が開発の部分的一諸相と捉えられてきたことと一線を画し、途上国経済社会開発を、グローバリゼーションや市場化、国際的制度調和の流れの中での安定的成長達成、貧困削減、所得・地域格差是正、持続可能な開発等に取り組む「国際開発経済学」として統合研究を行い、国際開発経済政策の政策マトリックスを構築提示した。本研究の成果をまとめて公表するため、研究代表者を編者として『グローバリゼーションと開発』(Leading Issues in Development with Globalization)を平成21年2月末に勁草書房より刊行した。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2006年 -2008年, 基盤研究(B), 名古屋大学
グローバル化時代における人間存在と国際関係論の再構築-実在変容の認識論と実践論
初瀬 龍平; 菅 英輝; 大矢根 聡; 中西 久枝; 筒井 洋一; 依田 博
研究の目的は、グローバル化の現象が世界の人々の存在様式に変容を迫っていること、しかし人々はその圧力に抗して生きていることに着目し、国際関係論の研究者を中心とし、その及ばない点については社会学者、政治学者の力を借りながら、伝統的なリアリズム・重商主義、自由主義・国際協調主義、マルクス主義・従属論を批判的に発展させるとともに、かつこれらの伝統的理論を超えて国際批判理論、ポスト・モダニズムの視点から、国際関係論の再構築を目指したものである。
研究テーマは、「グローバル化と人間存在の変容」、「人間存在の変容と国際関係論の再構築」,「留学生とのワークショップ」の3つ分けられた。
研究の成果は、(1)これまでの国際関係論で軽視・無視されてきた日常現象(兵士の家族、国際養子縁組、国際結婚、毎日「壁」を通過する人々、福祉国家、情報ガバナンス、知の権力)を取り上げ、知の作業を進める実践的研究作業、(2)アメリカの覇権、ネオリベラルな的グローバル化に対して、伝統的な国際関係理論を批判的に用いることで、既存の国際関係論理論を問い直す認識論的研究、(3)国際批判理論、ポスト・モダニズムに拠って、国際平和や家庭の平和に対する民主主義・市民社会・NGO・福祉国家・良き統治・ジェンダー論の実践的意義などを確認する実践的認識論として、国際関係論の再構築の試みとなった。
「留学生とのワークショップ」からは、留学生向けの日本語上級テキスト(ルビ付)が作成された。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2004年 -2006年, 基盤研究(B), 京都女子大学
紛争と開発:平和構築のための国際開発協力の研究
佐藤 安信; 中西 久枝; 二村 久則; 児玉 克哉; 大平 剛; 新垣 修; 大坪 滋; 櫻井 龍彦
本研究は、紛争後の社会が復興してゆくプロセスの中で、平和の定着や紛争の再発予防にむけた各アクターの行動や相互作用を科学的に分析することを目的として出発した。当時、この分野における研究は世界的に見てもまだ萌芽の状態にあったと言ってよいが、この4年の問、本研究プロジェクトは世界から最先端の議論を展開する論者を招聘し、国際シンポジウムや公開セミナーを継続的に開催し、世界各地でフィールドワークを実施し、まさにこの分野における学際的かつ包括的アプローチの中心にあったと言えよう。
本研究の到達点は最終年度に出版された研究成果報告書である『紛争と開発:平和構築のための国際開発協力の研究』において明らかにされているが、そこに至るまでのプロセスとして重要なことは、上記のようにこの研究プロジェクトがこの分野におけるハブとして機能したことである。社会の復興という人類の行動を研究対象とするとき、今日では「人間の安全保障」や、緊急人道援助から開発援助へのとぎれることのない移行期支援など、およそ単一的な専門分野からは扱いきれない問魎が集積した状態をいかに分析し、理論構築してゆくのかという課題がある。このことは、世界へと開かれた視点(特に各地の文化や歴史を徹底的に理解することを試みる地域研究)と、弛みのない実証的理論構築の努力を必要とする。この点、上記研究成果報告書において明らかにされているように、1)紛争の原因の除去と民主化の定着を目的とした開発援助の考察、2)開発援助における国際機関や国際NGOの役割の把握とそれらの平和構築へのインパクト、3)人道緊急援助が中・長期的に当該国に与える影響、という3点を軸に整理することに一定程度の成果を得たと言える。平和構築研究会HP参照:http://www.peacebuilding.org/
今後は「人間の安全保障」や「難民」といったトピックについての理解を深め、再びそれらの相互関係を分析するという道筋を見出したという点も成果であると言えよう。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2003年 -2006年, 基盤研究(A)
「紛争と開発:平和構築のための国際開発・協力・理解」研究のための企画調査
佐藤 安信; 木下 徹; 櫻井 龍彦; 中西 久枝; 児玉 克哉
紛争と開発に関する地域ごとの企画調査を実施した。中東・中央アジア、バルカン半島、中国などでの民族問題、紛争の要因に関する分析、紛争後の国家再建と政治の安定化、民主化の安定化、紛争処理の現状と課題について、各メンバーが企画調査を国内、海外で行い、その成果の報告会を実施した。事例としては、旧ユーゴスラビアの紛争後の再建とインフラ整備の実態、イランのアフガン難民に関する実態調査とイランからアフガニスタンへの国連高等弁務官事務所の帰還プログラムの実施状況に関する調査・研究、新彊ウィグル自治区における民族問題の歴史と課題などを取り上げた。
上述の研究テーマについて、基礎資料の収集と問題発見を目的にし、現地調査を行わなかった研究についても、カスピ海の環境保全問題、ボスニア紛争勃発の要因に関する研究、アフガニスタン再建における女性支援のありかたなどについては、研究会やシンポジウムを開き、意見交換と情報交換に努めた。アフガニスタン女性支援については、JICAが中心に企画した個別研修プログラムを、本件の研究企画の一環として、研修受け入れを行い、アフガニスタンカカール女性課題省副大臣の講演をはじめとするイスラム諸国の家族法の変遷と民主化の問題、日本の民法における女性の社会的地位と民法改正問題に関するシンポジウムを名古屋大学法政国際教育協力研究センターとの共済で開催した。
各メンバーの研究データの収集、今後の調査企画案についてはデータベース化を現在進行中で構築している。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2002年 -2002年, 基盤研究(C), 名古屋大学
貧困緩和のための政府政策
木村 宏恒; 中西 久枝
初年度の1999年は研究参加者全員でフィリピンの東ミンドロ州の市と町を調査し、2000年度は全員でインドネシアのスレマン県を調査し、最終年の2001年度は10月22-23日の2日間、インドネシアのガジャマダ大学およびフィリピン大学ロスバニョス校の先生方5人を日本に招聘し、両大学から名古屋大学大学院国際開発研究科に留学して滞在している講師1人、助教授1人を交え、An International Seminar on the Local Government Capacity Building and Poverty Alleviation Policies within the Framework of Decentralization-The Case of the Philippines and Indonesiaと題して研究総括のための国際シンポジウムを行い、そのペーパー集を、名古屋大学大学院国際開発研究科の紀要『国際開発研究フォーラム』第20号に掲載し、このプロジェクト調査の特集号とした。
貧困層への政府政策については、国際機関の重点政策であり、各国の中央政府もその予算項目を確保しており、貧困緩和政策が中央・地方政府の重点政策として取り組まなければならない課題となっているという認識はある。しかしながら、具体的に地方でどの過程を貧困層と規定するかということについては、判断基準がフィリピンとインドネシアでは非常に違うこと、両国とも各種の貧困線基準が併存していること。近年の傾向は貧困を所得で決めるのではなく、社会的孤立とか、エンパワメントを発揮しようがない生活環境にあることをより重視するようになっている。一方、具体的な政策は、貧困線の議論とかなり無関係に行われている。社会政策一般が貧困緩和にもつながるという発想になっているケースが多く、貧困層をターゲット化できていないことがわかった。また、貧困層向け融資と限定されてきた政府基金も、返済の安全性を考えて貧困層でない承認などに貸しているケースが少なからずあった。
両国とも地方分権が進んできており、具体的貧困緩和は地方政府の責任に移りつつあると考えるとそれは違い、なお中央からの特別資金という形を取っていることが多い。政府の仕事は多様で、地方政府は貧困層に政策焦点を絞っているとはいえない草の根NGOは焦点を絞れているが、取り組みの規模が小さすぎるという問題点を抱える。途上国の目玉政策となった貧困緩和だが、実態は下に降りるほど内容が薄くなっている。地方政府やNGOがモデルをつくり、成功例を広げていくという方向と、貧困層を対象にしたマイクロファイナンスをさらに工夫してRefineしていくことが、今後の方向として見出される。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 1999年 -2001年, 基盤研究(B), 名古屋大学
Conflict Prevention and Peacebuilding in the Middle East
競争的資金
中東の紛争防止と平和構築
競争的資金