内在性一酸化炭素の選択的除去が及ぼす体内時計システムへの影響
北岸宏亮; 峯岸彩夏; 根木滋; 佐上郁子; 加納航治
人工血液, 26(1), 2018年
生体内一酸化炭素の除去がサーカディアンリズムに及ぼす影響
北岸宏亮; 峯岸彩夏; 佐上郁子; 根木滋; 加納航治
シクロデキストリンシンポジウム講演要旨集, 35th, 2018年
マウス体内COの選択的除去によって誘発される体内時計リズム変化
峯岸彩夏; 北岸宏亮; 根木滋; 加納航治
日本化学会春季年会講演予稿集(CD-ROM), 97th, 2017年
生体内COレセプターのin vivo投与によって誘発される体内時計遺伝子群の発現量変化
峯岸彩夏; 北岸宏亮; 根木滋; 加納航治
日本化学会春季年会講演予稿集(CD-ROM), 96th, 2016年
血液中における内因性COの選択的除去とそれによる遺伝子発現の変化
峯岸彩夏; 勇村亞希; 北岸宏亮; 根木滋; 杉浦幸雄; 加納航治
日本化学会講演予稿集, 95th(4), 2015年
Genetic response upon removal of endogenous CO from the blood of mice by administration of a synthetic CO receptor
H. Kitagishi; A. Yumura; K. Kano; S. Negi; Y. Mizukawa; Y. Amagase; T. Urushidani; Y. Sugiura
JOURNAL OF BIOLOGICAL INORGANIC CHEMISTRY, SPRINGER, 19 S394 - S394, 2014年03月, 研究発表ペーパー・要旨(国際会議)
超分子COレセプターによる生体内COの除去効果
勇村亞希; 北岸宏亮; 根木滋; 杉浦幸雄; 加納航治
日本化学会講演予稿集, 94th(3), 2014年
超分子ヘムタンパク質モデル化合物による生体内COの除去
北岸宏亮; 根木滋; 勇村亞希; 杉浦幸雄; 加納航治
生体分子科学討論会講演要旨集, 41st, 2014年
生体内一酸化炭素の選択的除去による生理機能探索
峯岸彩夏; 勇村亞希; 北岸宏亮; 根木滋; 杉浦幸雄; 加納航治
シクロデキストリンシンポジウム講演要旨集, 31st, 2014年
超分子ヘムタンパク質モデル化合物の生体系への応用 (第51回同志社大学理工学研究所研究発表会 2013年度学内研究センター合同シンポジウム 講演予稿集)
北岸 宏亮; 加納 航治
同志社大学理工学研究報告, 同志社大学理工学研究所, 54(4) 71 - 74, 2014年01月
シクロデキストリン-ポルフィリン超分子錯体による転写因子GAL4のDNA結合の可逆的制御
根木滋; 家出悠加; 中山千絵; 北岸宏亮; 加納航治; 杉浦幸雄
シクロデキストリンシンポジウム講演要旨集, 30th, 2013年
シアンレセプターおよび人工酸素運搬体の開発 (第50回同志社大学理工学研究所研究発表会 2012年度学内研究センター合同シンポジウム 講演予稿集)
渡辺 賢司; 北岸 宏亮; 加納 航治
同志社大学理工学研究報告, 同志社大学理工学研究所, 53(4) 45 - 49, 2013年01月
Cell-targeted photodynamic therapy using virus-like particles
Jin-Kyu Rhee; Michael M. Baksh; Hiroaki Kitagishi; Corwin Nycholat; James C. Paulson; M. G. Finn
ABSTRACTS OF PAPERS OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCIETY, AMER CHEMICAL SOC, 243, 2012年03月, 研究発表ペーパー・要旨(国際会議)
IMIDAZOLE CYCLODEXTRIN (IMCD), TOTALLY SYNTHETIC SUPRAMOLECULAR COMPLEX AS AN ANTIDOTE FOR CYANIDE POISONING
T. Yamagiwa; A. T. Kawaguchi; T. Saito; K. Umezawa; H. Kitagishi; K. Watanabe; K. Kano; S. Inokuchi
INTERNATIONAL JOURNAL OF ARTIFICIAL ORGANS, WICHTIG EDITORE, 34(8) 621 - 621, 2011年08月, 研究発表ペーパー・要旨(国際会議)
オリゴアルギニンによるDNA凝集過程に対する熱力学的考察
谷口仁哉; 根木滋; 北岸宏亮; 加納航治; 杉浦幸雄
日本化学会講演予稿集, 89th(2), 2009年
生体で機能する超分子システム:鉄(II)ポルフィリン-シクロデキストリン包接錯体による内因性COの捕捉および除去
北岸宏亮; 根木滋; 喜里山暁子; 本保亜希乃; 杉浦幸雄; 加納航治
日本化学会講演予稿集, 89th(2), 2009年
鉄(II)ポルフィリン錯体の尿中排泄挙動とCO捕捉効果
本保亜希乃; 喜里山暁子; 根木滋; 北岸宏亮; 杉浦幸雄; 加納航治
日本薬学会年会要旨集, 129th(4), 2009年
多価アニオン性ポルフィリンの自己会合がHIV-1のV3 loopとの相互作用に及ぼす影響
渡辺賢司; 根木滋; 北岸宏亮; 杉浦幸雄; 加納航治
日本化学会バイオテクノロジー部会シンポジウム講演要旨集, 12th, 2009年
Completely Synthetic Compounds That Bind Diatomic Molecules (O2,CO,NO) in Aqueous Solution
H. Kitagishi; K. Kano
17(4) 160 - 168, 2009年
COLL 122-Cyclodextrin dimers as simple myoglobin models in aqueous solution
Koji Kano; Hiroaki Kitagishi
ABSTRACTS OF PAPERS OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCIETY, AMER CHEMICAL SOC, 236, 2008年08月, 研究発表ペーパー・要旨(国際会議)
合成ヘムモデル化合物による生理活性ガスの系統的機能探索
北岸 宏亮; 當舎 武彦; 小寺 政人
日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2024年04月 -2027年03月, 基盤研究(B), 同志社大学
一酸化炭素の医学的役割 ー表在性創傷治癒における効果ー
川口 玄; 北岸 宏亮; 山田 佳之
日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2024年04月 -2027年03月, 基盤研究(C), 東海大学
細胞内小器官を標的してがん細胞選択的な細胞死を誘導する金属錯体の開発
小寺 政人; 北岸 宏亮
日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2022年04月 -2025年03月, 基盤研究(B), 同志社大学
ヘムとCOがクロストークする概日リズム調節機構の分子ツールによる解明
北岸 宏亮; 廣田 毅
本研究では細胞内概日リズム制御におけるヘムと一酸化炭素のクロストーク性を解明することを目的としており,2021年度にはそれを可能とする化合物群の合成と,細胞内一酸化炭素を計測するための独自のアッセイを確立して報告した。まず細胞内一酸化炭素を捕捉するためのケミカルツールhemoCDを用いたアッセイを確立した。動物体内の細胞には微量の内因性一酸化炭素(CO)が常時存在するが,それを簡便かつ正確に計測する方法はこれまでに報告されていなかった。我々は細胞内や動物組織内に含まれるCOをhemoCDを使って簡便かつ正確に計測することを試み成功した。この定量方法により,デキサメタゾンで同期化した細胞内に含まれるCOの産生には概日リズムが存在することが明らかとなった。さらに動物を用いて組織内に含まれるCOの定量方法を確立した。この手法は,内在性COのシグナル伝達物質としての機能解明に役立つだけでなく,過剰のCOを吸入した体内における毒性メカニズム解明にも役立てることができ,論文公表後にプレスリリースにより広く周知した。その結果種々の共同研究および知財としての権利化を遂行することとなった。さらに概日リズム解明のためのケミカルツールとして,細胞内でCOを効率よく放出する新規CO-releasing moleculeの開発,ヘムオキシゲナーゼによって分解されてもCOを発生しないメソメチルヘム誘導体の合成にも成功しており,次年度からの研究に貢献するケミカルツールが種々揃っている段階である。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 2020年04月 -2023年03月, 基盤研究(B), 同志社大学
革新的多段階作用型中枢移行性脳アミロイドーシス治療薬の開発
有馬 英俊; 川上 茂; 北岸 宏亮; 山吉 麻子; 斉藤 貴志
アルツハイマー病に対する薬剤の臨床試験は数多くなされているが、その成功例はほとんどなく、有効な治療薬の開発が強く望まれている。我々はアルツハイマー病に対する複数の危険因子に対して個々に作用する薬剤ではなく、5つの危険因子(脳におけるAPOε4遺伝子発現、コレステロール蓄積、脳炎症反応、アミロイド線維形成・蓄積、神経原繊維変化)に対して多段階かつ同時に抑制する薬剤の開発を期待して、我々が開発した新規化合物であるシクロデキストリン/ポリアミドアミンデンドリマー結合体(CDE)に、さらに静脈内投与後の有効性を可能にする血液脳関門(BBB)透過リガンドを結合したBPB-CDEの構築に関する研究を行っている。また、Apoε4遺伝子発現を特異的に抑制できるsiRNA(Apo-siRNA)とBPB-CDEとの複合体を調製し、それらの化学的・物理的性質、細胞膜透過性、Aβ凝集・繊維形成抑制・溶解効果などの検討を予定し、2021年度は次のような検討を行った。β-シクロデキストリンとPAMAMデンドリマーとの結合体(CDE)にBBB透過リガンドを結合体したBPP-CDEの合成・精製・構造解析を行った。Aβペプチド(1-40)及びAβペプチド(1-42)の凝集体形成に及ぼすPAMAMデンドリマー及びBPP-CDEの影響について検討を行った。また、Aβペプチド(1-40)とPAMAMデンドリマー及びBPP-CDE との相互作用をNMRを用いて検討した。PAMAMデンドリマー及びBPP-CDEとsiRNA複合体を調製し、その粒子径・PDI・ゼータ電位等の物性について測定する準備を行った。論文公表1件、学会発表2件を行った。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 2020年04月 -2023年03月, 基盤研究(B), 第一薬科大学
ゲノム編集RNA技術を用いた遺伝性難病治療を実現する非ウイルスベクターの開発
有馬 英俊; 城野 博史; 北岸 宏亮
本研究では、肝臓の遺伝子疾患である家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)に対する根治療法としてのin vivoゲノム編集技術の開発を目的に、(1) 肝実質細胞特異的非ウイルスベクターであるデンドリマー/シクロデキストリン結合体(CDE)にラクトースまたはN-アセチルガラクトサミンおよびポリエチレングリコ―ル(PEG)を結合したそれぞれL-PaCおよびGN-PaCの構築、(2) ゲノム編集効率の向上を企図して、核内での遺伝子発現が不要なCRISPR mRNA及びガイドRNAの構築、(3) L-PaCまたはGN-PaCとCRISPR mRNA及びガイドRNAと複合体形成及びそれらの物理化学的性質の評価、(4) ヒト肝実質培養細胞(HepG2細胞)でのゲノム編集効率に関する基礎的検討を行うことを計画した。2019年度は、研究代表者の所属変更に伴う研究環境の大きな変化並びに新型コロナウイルス感染拡大に伴う研究制限等により、計画した研究を十分に遂行できなかった。このような状況から、予算消費も予定額より少なくなった。実際には、ゲノム編集用mRNAの調製の予備的検討として、レポーター遺伝子であるルシフェラーゼmRNAの調製を行った。また、肝実質細胞特異的非ウイルスベクターとして、ラクトース及びPEG修飾PAMAMデンドリマー(G4)の調製を試みた。2019年8月29日~9月1日に中国の成都市で開催された第10回アジアシクロデキストリンシンポジウムにて研究内容の一部を発表した。2020年度は、新型コロナウイルス感染拡大状況に依存するところもあるが、可能な限り研究の遅れを少しでも取り戻すべく尽力したい。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽), 2019年06月 -2022年03月, 挑戦的研究(萌芽), 第一薬科大学
細胞分化におけるCOのシグナル分子としての役割解明
北岸 宏亮; 青井 貴之
細胞内一酸化炭素の効果を見るために,細胞内COを選択的に除去するツール,細胞内COを定量するツール,細胞内にCOを効率よく届けるツールをそれぞれ開発した。細胞内COを定量するツールについては,その定量アッセイを最適化することにより,広く汎用できる技術へと展開し,特許出願を果たした。また細胞内COを定量する方法を動物組織に応用し,COを吸引した動物体内におけるCOの分布について調査を進め,論文投稿準備中である。さらに細胞内COと細胞分化における関係を調べるために,分担者である神戸大・青井教授と複数回ディスカッションを行い,iPS細胞にCOを届けるツールを添加した際の細胞分化に与える影響について,現在検討を行っている。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽), 2019年06月 -2021年03月, 挑戦的研究(萌芽), 同志社大学
金属ポルフィリンを基盤とする高機能触媒およびデバイスの創製
林 高史; 大洞 光司; 吉川 佳広; 北岸 宏亮
本研究では、ヘム酸素の活性中心や、生体内での電子移動や酸素分子の運搬・貯蔵をつかさどる補因子のヘム分子(鉄ポルフィリン)の機能に着目し、鉄ポルフィリンに類似した金属ポルフィリン誘導体を基盤とする触媒およびデバイスの創製について、日本の研究グループとフランスの研究グループの各々の分子設計、合成、評価技術を結集して実施する。特に、ポルフィリン分子の骨格変換やシクロデキストリン等を用いた周辺の精密な分子環境設計を施し、金属ポルフィリン類縁体の新規触媒としての利用および、金属ポルフィリン類縁体の集積化に基づくエネルギー・電子移動デバイスの開発を行う。将来的には、分子レベルでの合理的な設計に基づく太陽電池や燃料電池の電極、人工光合成デバイスとして展開可能な基盤技術の獲得をめざす。
当該年度は、日本側の研究者とフランス側の共同研究者の間で、より密な研究討議を行い、それぞれが得意とするポルフィリン・ヘムタンパク質の素材合成を実施した。研究討議のために研究代表者である林はフランスのストラスブールで活動する共同研究者を11月初旬に訪問し、直接研究討議を行い、今後の方針を立てた。またフランス側が得意とするストラップ部位を導入したポルフィリンについて、日本側が得意とする水中でシクロデキストリンと複合化するための新たなデザインを導入した新規ストラップポルフィリン分子を設計し、その結果を論文として報告した。さらに、光捕集系をめざしたヘム蛋白質集合体の設計・合成にも着手し、幾つかのヘムタンパク質の規則的な複合体の構築と、複合体内での光駆動型のエネルギー移動について、予備的な結果も得た。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B)), 2018年10月 -2021年03月, 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B)), 大阪大学
体内時計調節システムにおける内在性一酸化炭素の機能解明
北岸 宏亮; 佐上 郁子; 根木 滋
生体内一酸化炭素を選択的に除去する超分子化合物hemoCDを用いて,細胞および動物体内に存在する内在性COを捕捉し,その際に起こる時計遺伝子群の発現量変化を追跡することで,概日リズム制御システムにおける内在性COの役割解明を試みた。内在性COの欠乏により時計遺伝子PerおよびCryの発現に大きな乱れが観測され,体内時計の制御には内在性COが役割を果たしていることが示された。さらにそのメカニズムについて検討した結果,CO応答性転写因子であるNPAS2およびCLOCKの活性変化に加えて,CO除去により誘発される炎症反応が時計システムに影響を与えていることが明らかとなった。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 2017年04月 -2020年03月, 基盤研究(B), 同志社大学
人工酸素運搬体及び類縁体を用いた呼吸・循環器不全に対する実験的治療
川口 章; 玉木 哲朗; 北岸 宏亮; 山野 眞利子; 猪口 貞樹; 奥 直人; 根矢 三郎; 常重 アントニオ; 白井 幹康
ヘモグロビン(Hb)を基にした人工酸素運搬体は赤血球代替物として広く研究されているが、本研究では赤血球と違った、1)微小サイズ(100-300 nm)、2)酸素親和性の可変性(P50O2 5-50mmHg)などの物理的特徴を活かして虚血・再灌流障害(I/R)に対する実験的治療として検討してきた。動物実験の結果、I/Rの際の A)酸化ストレス低減、B)抗炎症作用、C)アポトーシス抑制の結果、臓器機能および形態の保護が明らかになった。一般的な薬剤や赤血球にはないこれらの効果は、微小Hb粒子が酸素のみならず一酸化炭素を末梢まで運搬することに由来するものと推測され、新たな治療薬として期待される。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(A), 2015年04月 -2020年03月, 基盤研究(A), 東海大学
ヘム代謝副産物であるCOの生理機能全容解明へのアプローチ
北岸 宏亮
生体内においてヘムが代謝される際の副産物として,一酸化炭素(CO)が産生されている。本研究では生体内でCOを選択的に捕捉するヘムタンパク質モデルhemoCDを使って,細胞におけるCOの生理機能を調べた。本研究では錯体を細胞内に送達するためにhemoCDに膜透過ペプチドであるオクタアルギニンを導入した。この新規R8-hemoCDは細胞内に取り込まれ,細胞内の内在性COを捕捉する性質を示した。内在性COを奪われた細胞内では活性酸素の産生が有意に亢進した。さらに別のアプローチとして,ミトコンドリア内に存在するシトクロムcオキシダーゼ(CcO)モデル錯体を新たに合成し,COとの反応性を詳細に調べた。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究, 2016年04月 -2018年03月, 挑戦的萌芽研究, 同志社大学
高CO親和性超分子ヘムタンパク質モデル錯体を用いた細胞内COの機能探索
北岸 宏亮
有毒ガスである一酸化炭素(CO)は、生体内においてはヘムの代謝過程において常時産生されており、重要な役割を担うと言われているが、その生理機能の全容は明らかになっていない。本研究では、COを選択的に捕捉できる超分子ヘムタンパク質モデルhemoCDを使って、生体内から選択的にCOを除去し、そのときの生体内反応を見る事によってCOの生理機能を探索することを試みた。その結果、マウス体内から内在性COを消去することに成功し、その際に欠乏したCOを補うようにフィードバック産生機構が働くことを明らかにした(J. Am. Chem. Soc. 2016, 138, 5417-5425)., 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究(B), 2014年04月 -2016年03月, 若手研究(B), 同志社大学
ヘム代謝副産物であるCOの機能解明をめざした超分子COレセプターの開発
北岸 宏亮
一酸化炭素(CO)は, ヘムオキシゲナーゼ(HO)によるヘム代謝分解の際に副生成物として常に発生しており, 生体内におけるシグナル伝達分子として機能すると考えられているが, その詳細な作用機構は明らかになっていない部分が多い. 我々が開発した超分子ヘムタンパク質モデルhemoCDは, 水中で酸素(O_2)およびCOと可逆的に結合し, 特にCOに対してヘモグロビン(Hb)よりも遥かに高い親和性を示す. 本研究では, このhemoCDを用いて生体内からCOを除去し, そのときに起こる遺伝子的な変化を観測した. さらにhemoCDの細胞内導入を検討するため, 膜透過性ペプチドであるオリゴアルギニンとhemoCDを組み合わせた系について検討し, フリーベースのポルフィリンを有するhemoCD類似の錯体の細胞内導入を達成した., 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 若手研究(B), 2012年 -2013年, 若手研究(B), 同志社大学