同盟内政治としてのアルメル報告――大国協調に対する抵抗とその限界
倉科一希
立教法学, (110) 1 - 25, 2023年10月, 研究論文(大学,研究機関等紀要)
米国の同盟政策における核兵器の位置づけの変容――核兵器共有と1966年NATO危機
倉科一希
国際政治, (204) 1 - 16, 2021年03月, 研究論文(学術雑誌)
ジョンソン政権とGATTケネディ・ラウンド交渉
倉科一希
法学新報, 中央大学法学会, 123(7) 305 - 329, 2017年01月16日
米欧関係とアメリカの核―核兵器共有とドイツ問題
倉科一希
アメリカ史研究, 日本アメリカ史学会, (38) 3 - 21, 2015年08月06日, 研究論文(学術雑誌)
NATO危機と核兵器共有―1960年代における米欧同盟の変容
倉科 一希
二十世紀研究, 二十世紀研究編集委員会 ; 2000-, (14) 29 - 51, 2013年12月24日, 研究論文(学術雑誌)
“Let the MLF Sink Out of Sight”: The Cold War and Alliance under the Johnson Administration
The Japanese Journal of American Studies, (24) 165 - 183, 2013年06月30日, 研究論文(学術雑誌)
米欧同盟と核兵器拡散問題―ケネディ政権の対西独政策
倉科 一希
国際政治, JAPAN ASSOCIATION OF INTERNATIONAL RELATIONS, 2011(163) 55 - 67, 2011年01月20日, 研究論文(学術雑誌)
US hegemony, American troops abroad and burden-sharing : West Europe and East Asia during and after the Cold War
河崎, 信樹; 坂出, 健; Zimmerman, Hubert
Routledge, 2025年12月, 共著, 50-69
新版 国際関係学
山田敦; 和田洋典; 倉科一希
有信堂, 2025年03月, 共編者(共編著者), 21-23
1インチの攻防 : NATO拡大とポスト冷戦秩序の構築
Sarotte, Mary Elise; 山本, 健; 妹尾, 哲志; 堀田, 主; 青野, 利彦; 小川, 浩之; 齋藤, 嘉臣; 倉科, 一希; 小林, 弘幸; 立石, 洋子; 合六, 強; 岩間, 陽子; 細谷, 雄一; 板橋, 拓己
岩波書店, 2024年12月, 共訳, 97-153
アメリカ研究の現在地 : 危機と再生
伊藤, 詔子; 中野, 博文; 肥後本, 芳男
彩流社, 2023年02月, 共著, 第6章、121-137ページ
核共有の現実―NATOの経験と日本
岩間陽子
信山社, 2023年02月, 共著, 第2章、39-61ページ
現代アメリカ政治外交史―「アメリカの世紀」から「アメリカ第一主義」まで
青野利彦; 倉科一希; 宮田伊知郎
ミネルヴァ書房, 2020年05月20日, 共編者(共編著者), 第2章および終章外交関連箇所, 教科書・概説・概論
核はなぜなくならないのかII 「核なき世界」への視座と展望
2016年08月06日, 共著, 83-97, 一般書・啓蒙書
冷戦と同盟―冷戦終焉の視点から
菅英輝 編著
松籟社, 2014年03月01日, 共著, 231-256, 学術書
アメリカが作る国際秩序
滝田賢治
ミネルヴァ書房, 2014年01月25日, 共著, 123-145, 学術書
欧米政治外交史 1871‐2012
益田実; 小川裕之
ミネルヴァ書房, 2013年03月30日, 共著, 126-149, 学術書
アメリカvsロシア―冷戦時代とその遺産
ウォルター・ラフィーバー 著; 平田雅己; 伊藤裕子
芦書房, 2012年04月20日, 共訳, 227-261, 295-333, その他
ハンドブックアメリカ外交史―建国から冷戦後まで
佐々木卓也
ミネルヴァ書房, 2011年03月20日, 共著, 106-115, 118-119, 122-128, 138-139, 144-155, 158-167, 184-19, 学術書
アメリカ文化入門
杉野健太郎; 責任編集
三修社, 2010年07月15日, 共著, 11-19, 326-345, 学術書
冷戦史の再検討―変容する秩序と冷戦の終焉
菅英輝 編著
法政大学出版局, 2010年01月20日, 共著, 95-122, 学術書
アイゼンハワー政権と西ドイツ―同盟政策としての東西軍備管理交渉
ミネルヴァ書房, 2008年06月30日, 単著, 学術書
アメリカの「ドイツ問題」への対応と国内政治の影響
倉科 一希
日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2022年04月 -2025年03月, 基盤研究(C), 同志社大学
1970年代の日米欧三極国際秩序の模索―日米関係史と日欧関係史の総合化の試み
黒田 友哉; 倉科 一希; 能勢 和宏; 青野 利彦; 森 靖夫; 鈴木 宏尚
日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2021年04月 -2024年03月, 基盤研究(B), 専修大学
米・西独間における核兵器共有問題の沈静化と国際認識の乖離
倉科 一希
新型コロナの流行によって、依然として海外史料調査が不可能であったため、新たな史料収集はかなわなかった。その一方で、研究成果の一部を公表する機会を得ることができ、原稿の作成を進めることができた。これらの成果公表が実現するのは2022年度以降になる予定ではある。
これらの研究成果公表のなかでとくに重要なのは、本研究のテーマの一つである核兵器共有、とくに核政策部会(NPG)の役割について、長期的な視点から検討したことである。NPGがNATOにおける核兵器をめぐるディレンマを解決したものではないことが明らかとなり、核兵器共有の外部に問題解決の手掛かりを求める本研究の主張を補強するものとなった。
一方、核兵器共有の外部にあって米欧関係に影響を与える要因としての東西関係改善について、英語による共著に掲載する原稿作成も進展している。とくに本研究で得たアメリカ側の視点に関する史料を用いて、緊張緩和に対する米欧同盟内の認識の相違を明らかにしようとしている。
また、従来の研究と本研究の成果を統合し、ジョンソン政権期の米欧関係に関する総合的な研究とする作業も進展中である。すでに中心となる章の執筆は完了しており、前史に当たる章の執筆および理論的な含意を導くための終章の構想に取り掛かっている。理論的含意について、本研究は同盟に関する緻密な理論構築を目指すものではなく、むしろ同盟をより広い政治・社会関係に位置付けるための理論的枠組みを提示することを目指している。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2018年04月 -2023年03月, 基盤研究(C), 広島市立大学
「アメリカの覇権的秩序」に代わる戦後世界秩序像の探求:J・F・ダレスを焦点に
小野澤 透; 倉科 一希; 中嶋 啓雄; 青野 利彦; 三牧 聖子
本研究課題は,最終的には研究班全体として研究成果をまとめることを目指しているものの,当面は個別研究を優先し,研究班メンバーがそれぞれのペースで業績を発表していくことを優先している。以下に主要な業績について概観する。
当該年度には,多くの研究業績があった。小野沢(代表者)の「「同時代」と歴史的時代としての「現代」」は,本研究課題の主たる時代的な分析対象である20世紀中葉とその後の時代の相違点に焦点を当てて歴史的時代区分の問題を考察した論考である。冷戦期と冷戦後を截然と分けて理解する時代区分に代えて,19世紀から継続する「近代」が,いわゆる新自由主義の台頭により,冷戦後半に終焉に向かったとする新たな視点を打ち出している。
中嶋(分担者)の「渋沢栄一と米国のフィランソロピー」,三牧(分担者)の「ヨーロッパ知識人がみた知と権力-ハンス・J・モーゲンソーとスタンリー・ホフマンのアメリカ知識人批判 」は,本研究課題の主たるテーマであるアメリカ外交・アメリカの対外関係について,分担者の研究上の関心がある民間レヴェルや思想レヴェルの個別事例について考察を深めた論考である。また,倉科・青野(何れも分担者)を共著者に含む『現代アメリカ政治外交史―「アメリカの世紀」から「アメリカ第一主義」まで』(ミネルヴァ書房)は概説書であるが,分担者は20世紀中葉のアメリカ外交について幅広い視点から考察を加えている。
これらの業績は,全体としてひとつの知見を提供したわけではないものの,20世紀中葉のアメリカおよびアメリカの国際関係について新たな個別的知見を提起することを通じて,本研究課題の大きなテーマであるアメリカの「覇権的秩序」を相対化するという目標に近づくことが出来たと考えられる。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2018年04月 -2023年03月, 基盤研究(B), 京都大学
米国による同盟の戦略的調整に関する比較歴史研究:脅威認識・安心供与・コスト負担
青野 利彦; 倉科 一希; 中島 琢磨; 妹尾 哲志; 水本 義彦; 森 聡; 小野澤 透
2019年度には、本研究が分析対象とする時期(朝鮮戦争前後、ベトナム戦争前後、冷戦終結前後)におけるアメリカの同盟関係に関する(A)分析概念と分析視角の精緻化、(B)関連する研究動向の把握、(C)史料の調査 ・収集・分析に取り組んだ。メンバーは各自の分担課題に応じて、それぞれ以下の文書館で史料調査を行ったほか、関連史料をマイクロフィッシュで購入し分析するなどした。
米国:米議会図書館(ワシントンDC)、ニクソン大統領図書館(カリフォルニア州)
英国:英国立公文書館(ロンドン)
ドイツ:ボン大学図書館(ボン)、フリードリヒ・エーベルト財団文書館(ボン)、連邦文書館(コブレンツ)
また最終的な研究成果をまとめ上げていくために必要となる、(D)分析対象となる時期および地域における同盟関係の力学に関する基本的なイメージを作り上げる作業については、二回の国内研究会(2019年10月および2020年3月)を開催を実施して意見交換を行った。研究会では、各メンバーが個別報告を行い、それをベースにメンバー間で議論を行い、分析視角・結果を共有していく形で実施した。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2018年04月 -2022年03月, 基盤研究(B), 一橋大学
東西緊張緩和をめぐるNATOの対立とジョンソン政権
2014年04月 -2017年03月, 競争的資金
1960-1970年代にかけてのデタントとグローバリゼーションをめぐる国際政治史
2013年04月 -2016年03月, 競争的資金
冷戦下の日米安保と『核』そしてアジアについての総合的研究
2013年04月 -2016年03月, 競争的資金
ケネディ、ジョンソンと欧州統合-封じ込めと経済的弱体化の狭間で
倉科 一希
本研究は、1960年代のケネディおよびジョンソン政権に着目し、アメリカの対西ヨーロッパ政策を、通商問題を中心にしつつ、政治・安全保障問題との関係にも注意を払いながら検討した。当該時期には、ヨーロッパ統合をめぐって西ヨーロッパ諸国が対立していたこともあり、通商政策が大きく動いたとは言えない。その一方で、アメリカの政治・安全保障政策とヨーロッパ統合との密接な関係が確認された。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2010年 -2012年, 若手研究(B)
冷戦秩序の変容と同盟に関する総合的研究-冷戦終焉の視点からの考察
菅 英輝; 都丸 潤子; 倉科 一希; 秋田 茂; 田中 孝彦; 齋藤 嘉臣; 松田 武; 中島 琢磨; 鄭 敬娥; 初瀬 龍平; 森 聡; 藤本 博; 松村 史紀; 豊下 楢彦
冷戦終結後の世界をいまだに大きく規定している歴史としての冷戦と同盟に関する主要な問題を摘出し、それらを冷戦の終焉という視点から一次史料を使って考察することによって、冷戦史研究ならびに日本外交にとって有意な知見を提供することを目指した。第一に、冷戦期の秩序の構造や性格を実証的・歴史的に考察することによって、冷戦期と冷戦後の秩序の連続性と不連続性を解明し、冷戦後の秩序を理解するうえでも有益な知見を提供することができた。第二に、欧州とアジアにおける冷戦期の同盟関係を一次史料に基づき実証的に考察することによって、冷戦後の同盟、なかでも日米安保が抱えている諸問題を検証し、日本外交にとっての今日的意味を明らかにすることが出来た。第三に、同盟の文化的・社会的・思想的基盤に分析の焦点を合わせ、一次史料を基に実証的な検討を行うことによって、従来同盟研究で看過されてきた側面に光を当てることができたことは、冷戦史および同盟研究における本プロジェクト独自の貢献だと信じる。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2010年 -2012年, 基盤研究(B), 西南女学院大学
米・西独関係と核兵器の拡散問題-アイゼンハワー・ケネディ・ジョンソンの比較研究
倉科 一希
本研究の成果として、アイゼンハワー政権とケネディ政権それぞれの核兵器拡散防止政策に見出された共通点を立証したこと、両政権と比べてジョンソン政権の政策に重要な変化が起こった可能性を確認したこと、これら三政権すべての核兵器拡散防止政策において西欧諸国、とくに西独が占めた重要性を明らかにできたことが挙げられる。これらの成果に基づく更なる研究によって、軍備管理交渉史および冷戦史研究の再評価が期待できる。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2007年 -2009年, 若手研究(B), 国際教養大学