同志社大学文学部教授, Faculty of Letters, 2008年 - 2009年
- 同志社大学心理学部教授, 2009年 -
同志社大学文学部助教授, Faculty of Letters, 2002年 - 2008年
Associate Professor in Doshisha University, 2002年 - 2008年
- Professor in Doshisha University, 2008年 -
同志社大学文学部専任講師, Faculty of Letters, 1997年 - 2002年
Assistant Professor in Doshisha University, 1997年 - 2002年
同志社大学在外研究員(ワシントン州立大学), 1999年 - 2001年
Visiting Scholar in Washington State University, 1999年 - 2001年
同志社大学文学部助手, Faculty of Letters, 1993年 - 1997年
Asistant in Doshisha University, 1993年 - 1997年
遅延割引と課題提出行動の関係
青山 謙二郎
行動科学, 63(1) 69 - 74, 2024年09月
遅延割引とマイボトルおよびエコバッグ利用行動との関係 ― 行動の自己記録データとの相関関係の検討 ―
青山 謙二郎
環境心理学研究, 12(1) 1 - 8, 2024年05月26日
Effects of Saccharin Consumption on Operant Responding for Sugar Reward and Incubation of Sugar Craving in Rats
Kenjiro Aoyama; Akane Nagano
Foods, 9(12) 1823 - 1823, 2020年12月08日, 研究論文(学術雑誌)
誤った言語情報に3歳児が従う傾向への保護者の観察の影響
残華雅子; 青山謙二郎
行動科学, 59(1) 13 - 20, 2020年09月, 研究論文(学術雑誌)
幼児が不正確な言語情報に従う傾向への情報提供者の観察の影響
残華雅子; 青山謙二郎
心理学研究, 90(60) 551 - 561, 2020年02月, 研究論文(学術雑誌)
Decaffeinated coffee induces a faster conditioned reaction time even when participants know that the drink does not contain caffeine
Mina Fukuda; Kenjiro Aoyama
LEARNING AND MOTIVATION, 59 11 - 18, 2017年08月, 研究論文(学術雑誌)
Tool manipulation by rats (Rattus norvegicus) according to the position of food
Akane Nagano; Kenjiro Aoyama
SCIENTIFIC REPORTS, 7, 2017年07月, 研究論文(学術雑誌)
Tool-use by rats (Rattus norvegicus): tool-choice based on tool features
Akane Nagano; Kenjiro Aoyama
ANIMAL COGNITION, 20(2) 199 - 213, 2017年03月, 研究論文(学術雑誌)
Systemic injection of the DAD1 antagonist SCH 23390 reduces saccharin seeking in rats
Kenjiro Aoyama; Jesse Barnes; Jon Koerber; Edwin Glueck; Kylan Dorsey; Laura Eaton; Jeffrey W. Grimm
APPETITE, 105 8 - 13, 2016年10月, 研究論文(学術雑誌)
Rice deprivation affects rice cravings in Japanese people
Sakura Komatsu; Yasushi Kyutoku; Ippeita Dan; Kenjiro Aoyama
FOOD QUALITY AND PREFERENCE, 46 9 - 16, 2015年12月, 研究論文(学術雑誌)
強制選択試行の割合がラットの遅延の伴う報酬選択に与える効果
永野 茜; 青山 謙二郎
行動科学, 日本行動科学学会, 54(1) 31 - 40, 2015年09月, 研究論文(学術雑誌)
遅延のある選択におけるラットの眼窩前頭皮質の役割
永野 茜; 奥村 紗音美; 青山 謙二郎; 上北 朋子
心理学研究, 86(6) 603 - 609, 2015年, 研究論文(学術雑誌)
ラット用オペラント箱の装置と研究
青山 謙二郎
行動分析学研究, 一般社団法人 日本行動分析学会, 30(1) 46 - 51, 2015年
Incubation of saccharin craving and within-session changes in responding for a cue previously associated with saccharin
K. Aoyama; J. Barnes; J. W. Grimm
APPETITE, 72 114 - 122, 2014年01月, 研究論文(学術雑誌)
Effects of an activity-based anorexia procedure on within-session changes in nose-poke responding
Kenjiro Aoyama
LEARNING AND MOTIVATION, 43(1-2) 48 - 54, 2012年05月, 研究論文(学術雑誌)
本格的な議論の前に : 若澤・杉山(2011)へのコメント
青山 謙二郎
行動分析学研究, 一般社団法人 日本行動分析学会, 25(2) 150 - 152, 2011年
実験前に摂食させることが、その後の摂食行動の食事セッション内減少に及ぼす影響
高木 悠哉; 青山 謙二郎
行動科学, 日本行動科学学会, 48(2) 91 - 101, 2010年
レポート課題への取り組みと遅延価値割引の程度の関係
青山 謙二郎; 高木 悠哉
行動科学, 49(1) 1 - 9, 2010年
食物への渇望(food craving)と気分状態との関連 - ごはん渇望の特徴 -
小松さくら; 友野隆成; 青山謙二郎
感情心理学研究, JAPAN SOCIETY FOR RESEARCH ON EMOTIONS, 17(2) 129 - 133, 2009年
報酬受け取りの主観的確率判断と確率価値割引の報酬量効果の関係
磯村美恵子; 青山謙二郎
心理学研究, 79(2) 172 - 178, 2008年, 研究論文(学術雑誌)
リアルモデルの社会的規範としての適切性が女性の摂食量に与える効果
山崎真理子; 水野邦夫; 青山謙二郎
行動科学, 日本行動科学学会, 47(1) 1 - 8, 2008年
テレビを見ながら摂食させた場合の食事セッション内での摂食行動の減少過程に関する検討
高木悠哉; 青山謙二郎
行動科学, 日本行動科学学会, 47(1) 19 - 30, 2008年
Effects of post-session wheel running on within-session changes in operant responding
Kenjiro Aoyama
LEARNING AND MOTIVATION, 38(3) 284 - 293, 2007年08月, 研究論文(学術雑誌)
他者の摂食量が被験者の摂食量に及ぼす影響:摂食量を他者に知られない状況との比較
山崎真理子; 水野邦夫; 青山謙二郎
社会心理学研究, 日本社会心理学会, 23(2) 173 - 180, 2007年
反応速度のセッション内減少の強化ごとの分析
青山 謙二郎
基礎心理学研究, 日本基礎心理学会, 25(2) 181 - 186, 2007年
人間の摂食行動のセッション内減少:食べるペースの減少過程を記述する数式の一般性の検討
高木悠哉; 青山謙二郎
行動分析学研究, 一般社団法人 日本行動分析学会, 20(1) 40 - 52, 2005年
水を報酬とするオペラント行動のセッション内変動-報酬提示持続時間の多様性の効果-
青山 謙二郎
心理学研究, 74(6) 556 - 561, 2004年, 研究論文(学術雑誌)
味覚嫌悪条件づけが連続強化スケジュールでのラットのオペラント行動のセッション内減少に及ぼす効果
青山 謙二郎
基礎心理学研究, 日本基礎心理学会, 22(22(2)) 168 - 173, 2004年
Habituation contributes to within-session changes in free wheel running
K Aoyama; FK McSweeney
JOURNAL OF THE EXPERIMENTAL ANALYSIS OF BEHAVIOR, 76(3) 289 - 302, 2001年11月, 研究論文(学術雑誌)
Habituation may contribute to within-session decreases in responding under high-rate schedules of reinforcement
K Aoyama; FK McSweeney
ANIMAL LEARNING & BEHAVIOR, 29(1) 79 - 91, 2001年02月, 研究論文(学術雑誌)
Evolution and operant behavior, metaphor or theory?
Frances K. McSweeney; Kenjiro Aoyama
Behavioral and Brain Sciences, 24(3) 545 - 546, 2001年, 研究論文(学術雑誌)
Effects of hunger state on within-session response decreases under CRF schedule
K Aoyama
LEARNING AND MOTIVATION, 31(1) 1 - 20, 2000年02月, 研究論文(学術雑誌)
Within-session response rate in rats decreases as a function of amount eaten
K Aoyama
PHYSIOLOGY & BEHAVIOR, 64(5) 765 - 769, 1998年07月, 研究論文(学術雑誌)
ラットの摂食行動のセッション内変動に及ぼす飽和の効果
青山 謙二郎
動物心理学研究, 日本動物心理学会, 47(1) 37 - 45, 1997年
ラットにおける他個体の悲鳴の嫌悪性に与えるショック経験の効果—オーバーシャドウ手続きを用いて—
青山謙二郎; 岡市広成
心理学研究, 67(4) 321 - 326, 1996年, 研究論文(学術雑誌)
他個体の情動反応がラットのレバー選択に及ぼす効果
青山謙二郎; 岡市広成
心理学研究, 学術雑誌目次速報データベース由来, 65(4) 286 - 294, 1994年01月
ラットの悲鳴逃避/回避行動に及ぼす抗不安薬(ジアゼパム)の効果
青山謙二郎; 岡市広成
動物心理学研究, 日本動物心理学会, 44(1+2) 1 - 7, 1994年
他の個体の行動を手掛りに用いたラットの弁別学習
青山謙二郎; 岡市広成
動物心理学研究, 日本動物心理学会, 41(2) 116 - 124, 1991年
時間帯制限摂食の肥満防止効果における条件づけの役割の解明とその応用による体重制御
青山 謙二郎
マウスやラットは高脂肪食や高糖分食が常に摂取可能な環境では肥満になる。ただしこれらの摂取機会を活動期(暗期)に制限すると摂取カロリーは減少しないが肥満が緩和される。本研究ではラットを対象に栄養バランスのよい飼料の摂取は制限せず、砂糖の摂取機会を制限した。
実験1では砂糖を1日4回提示した(1回あたり60分間)。非制限群では暗期と明期で2回ずつ、制限群では暗期に4回提示した。その結果、摂取カロリーは制限群で高い傾向があったが、体重には差がなかった。
実験2では砂糖提示をを1日1回のみとし、明期群では明期に暗期群では暗期に与えた。その結果、摂取カロリーには差がなかったが、体重は明期群が重くなった。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2019年04月 -2022年03月, 基盤研究(C), 同志社大学
人工甘味料の摂取による体重増加における条件性満腹感消去の役割と肥満防止策の開発
青山 謙二郎
人工甘味料摂取がラットの体重と砂糖を強化子とするレバー押し行動に与える影響を検討した。人工甘味料摂取により、甘みに対して生じる条件性満腹感が消去され、餌の摂取量と体重が増加することが予測された。加えて、砂糖に対するレバー押し行動も増加し、そのセッション内減少が緩やかになることも予測された。実験の結果、上記の仮説を支持する結果を得た。ただし、飼育に用いる餌の種類によって結果が異なることも判明した。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2015年04月 -2019年03月, 基盤研究(C), 同志社大学
乳幼児期の行動発現が心理・社会的発達に及ぼす効果の機能的分析
内山 伊知郎; 青山 謙二郎; 田中 あゆみ; 石川 隆行; 細川 徹
感情の定義は認知や行動と比べ難しいといわれるが,機能的なアプローチでは比較的容易となる。感情は重要な環境との出会いで生じる。その出来事が重要かどうかを決定するのは,(1)そのできごとが人の目標と関係するか,(2)そのできごとが快―不快傾向と関係するか,(3)そのできごとが他者の社会的反応と関係するか,(4)そのできごとが,個人の先行経験と関係するか,の4つの規則である。本研究では,機能的アプローチの基本原理を,他の一般的な理論との違いを明示しながら提案し,社会的認知、社会的感情、そして社会的行動の関連,そして乳幼児期における社会性に関する研究を総合的に行った。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2013年04月 -2016年03月, 基盤研究(B), 同志社大学
砂糖中毒を制御するための、渇望の増強に対する環境刺激と経験の効果の検討
青山 謙二郎
砂糖に対しても薬物と類似した強い渇望を伴う“中毒”症状が生じ、健康な食生活の妨げとなると言われている。本研究では、砂糖に対する渇望が増強されるプロセスを、条件づけの観点から検討し、渇望を制御するための手法の開発を目指した。
主として以下の3つの成果が得られた。第1に、カロリーの無い人工甘味料についても渇望の増強が生じることが見いだされ、渇望の増強においてカロリーは不要であることが示された。第2に、砂糖の間欠的な剥奪によっても渇望の増強が生じることが見いだされた。第3に、飼育環境の豊富化により、砂糖と結びついた刺激への反応性の増強は抑制されるが、砂糖の摂取量の増強は抑制されなかった。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2012年04月 -2015年03月, 基盤研究(C), 同志社大学
乳幼児期における認知・感情・行動発達の機能的解明
内山 伊知郎; 青山 謙二郎; 田中 あゆみ; 上北 朋子; 細川 徹; 加藤 正晴
乳児発達に関する新しい理論として,蓋然漸成的な理論が提案されている。これは、ある1つの発達過程が出現すると,それによって次の新しい発達を獲得させる経験が創られ,それが新しい心理的機能につながるという考え方である。ここでの中心的成果は,乳児期における自己移動経験が視覚的な断崖(ビジュアルクリフ)において,深瀬である崖への警戒や怖れを生じさせることを視覚的自己受容感覚との関係で明らかにしたことである。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2010年 -2012年, 基盤研究(B), 同志社大学
心理学的技法を用いた肥満治療プログラムからの脱落予防のための総合的研究
佐藤 豪; 青山 謙二郎; 畑 敏道
本研究はネガティブ感情が摂食行動コントロールを阻害するという仮説の研究である。
第1に摂食量減少技法研究は青山が担当し、実験場面で参加者は、昼食の記憶を促進するために、携帯電話に昼食内容の入力した。この手続きで昼食後の間食摂食量の減少が示された。
第2にラットによる摂食行動喚起の検討は畑が担当した。高カロリー食の制限の有無にかかわらず、交感神経系活動の高まりで、高カロリー食の選択行動が増加することが示された。
第3に肥満治療への影響は佐藤が担当した。リバウンドする患者の性格特徴やネガティブ感情の調査を行いネガティブ感情の影響を示した。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2009年 -2011年, 挑戦的萌芽研究, 同志社大学
健康な摂食量を実現するための、「食べ止む」要因の実験的な解明とその応用
青山 謙二郎
本プロジェクトでは、人間と動物の両方を対象として、「食べ止む」要因について検討した。人間では、食べ物のカロリー量を知らせない場合には、食物のカロリー量は食べ止むことに影響しなかった。ラットでは、食物の現在のカロリー量ではなく、過去のカロリー量に関する経験が食べ止むことに影響した。これらの結果は、「食べ止む」ことの直接の要因は、食物のカロリー量に関する過去の経験であることを示唆している。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2009年 -2011年, 基盤研究(C), 同志社大学
医療・教育現場で真に役立つ自己制御尺度の開発と応用
高橋 雅治; 池上 将永; 鎌倉 やよい; 深田 順子; 百瀬 由美子; 坂上 貴之; 伊藤 正人; 佐伯 大輔; 平岡 恭一; 青山 謙二郎
教育分野では、小学生用の価値割引を開発し、割引率が算数の成績と相関があること、自己制御傾向は介入により改善できることを示した。また、大学生の割引率は学習態度と相関があり、割引率がレポート作成時間を予測することを見出した。一方、医療分野では、2型糖尿病患者の入院時の刺激欲求尺度の得点が退院後のHbA1cの推移を予測できること、さらに、今回開発した保健行動の自己制御尺度が高齢者の口腔ケアの遂行や慢性腎臓病患者の薬物・食事療法の遵守を予測できることを示した。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2008年 -2011年, 基盤研究(B), 旭川医科大学
「食事ストレス」が食物の好み、摂食量および食行動の異常に及ぼす効果の実験的検討
青山 謙二郎
本研究の目的は、「食事ストレス」という観点からラットが予期しない大量の食物を摂取することが食物の好みや摂取量に及ぼすネガティブな効果を検討し、さらには活動性拒食症(activity anorexia)と呼ばれる現象の原因を解明することであった。特に、平成19年度は、活動性拒食症の手続きが、ラットの摂食行動のセッション内減少に及ぼす影響を通じて、その発生メカニズムを検討した。具体的には、実験群では1日1回1時間だけ、昨年度導入した回転車付スキナー箱において餌を与えた。その1時間のみ、ラットはNose Poke行動をする度に1粒の餌を得ることができ、またこの1時間の間は回転車にはブレーキがかけられ、走行することができなかった。1日の残りの時間はブレーキが解除され走行することができるが、餌は与えられなかった。水は常に自由に飲むことができた。統制群では1日中回転車にブレーキがかけられ走行することができない以外は実験群と同じ手続きであった。その結果、活動性拒食症の手続きは、ラットのNose Poke行動を通じた摂食行動のセッション内減少に影響を与えた。摂食のペース(単位時間あたりのNose Poke反応数)は、累積強化数の1次関数として記述することが可能であり、さらに、活動性拒食症の手続きはその回帰直線のy軸切片には影響を与えず、傾きを急にし、x軸切片の値を小さくした。この効果は、先行研究(Aoyama,2000)において明らかにされた、絶食時間を短くして空腹を弱めた効果と類似しており、摂食後の走行に基づく味覚嫌悪学習の効果(Aoyama,2007)とは異なっていた。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2006年 -2007年, 若手研究(B), 同志社大学
セルフコントロールと選択行動
2003年, 競争的資金
Self-Control and Choice Behavior
2003年, 競争的資金
オペラント条件付け場面でラットの食行動に1強化あたりの報酬量の変動性が及ぼす効果
青山 謙二郎
本研究の目的はラットのレバー押し行動に対して与える報酬の量的なヴァラエティーが、レバー押し行動および摂取行動に対して与える影響を調べることである。動機づけ行動に関する馴化理論(Aoyama & McSweeney,2001;MgSweeney & Swindell,1999)の予測にしたがえば、報酬の質的なヴァラエティー(例、味などのヴァラエティー)だけでなく、量的なヴァラエティーも摂取量の増加をもたらす。前年度には全てのレバー押し行動に対して報酬を提示する連続強化条件で、液体報酬を用いた場合、この予測を支持する結果を得た。今年度は固形の餌(ペレット)を用いてこの予測を検証した。
実験1では被験体は6匹のラットであり、餌の量を制限して自由摂食時体重の約85%に減量した。水は自由に摂取可能であった。1粒45mgの餌ペレットの提示量を毎回3粒とする統制条件と餌の提示量を1から5粒(平均3粒)の間で変化させる実験条件とを比較した。結果は、両条件の総反応量と総摂取量は同じであり、馴化理論の予測を支持しなかった。セッション内変動パターンも全く同一であった。実験2では、実験条件での変動の範囲を広げた。餌の提示量が平均は3粒のまま、1から11粒の間でランダムに変化する第一実験条件と、さらに1から21粒の間で変化する第二実験条件を設けた。さらに、強化スケジュールは連続強化とVI1分の2つを用いた。それ以外の手続きは実験1と同様であった。結果も実験1と同様であり、連続強化・VIの両スケジュールとも、2つの実験条件において、総反応量も総摂水量も統制条件と差がなかった。したがって、量的なヴァラエティー効果が固形報酬では支持されず、前年度の液体報酬の場合と矛盾した結果となった。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 2001年 -2002年, 若手研究(B), 同志社大学
人間とラットの摂食行動
1997年, 競争的資金
Eating Behavior in Human and Animals
1997年, 競争的資金
植物剥奪に起因する内的刺激が摂食行動を機制する際の海馬機能の検討
青山 謙二郎
本研究は海馬損傷ラットの摂食行動および空腹感の知覚を調べることを通じて、空腹感の知覚と摂食行動との関係を調べることを目的とした。
被験体としてWistar系雄アルビノラット12匹を用いた。第1実験では、オペラント箱の引込式餌皿内に鼻突込み行動を行うことによって餌ペレット(45mg)を獲得することをラットに学習させ、1時間、12時間、23時間絶食の3つの条件で、摂食量の変化を調べた。オペラント箱は今回導入した防音箱内に設置した。各条件3回ずつ9日間(1日50分)の訓練の後、6匹のラットに海馬采-脳弓損傷を施し、回復の後再び9日間の摂食テストを行った。摂食テストの結果、統制ラットも海馬損傷ラットも、絶食時間が長くなるほど多くの餌を食べた。このことは、海馬損傷が、空腹水準に応じた摂食量の機制に本質的には影響しないことを示す。
第2実験では、同じラットにDavidson & Jarrard(1993)と同様の手続きで、空腹状態を、電撃を信号する弁別刺激として用いる訓練を施した。0時間あるいは24時間の絶食水準のどちらかでラットに電撃を与え、他方の水準では与えなかった。消去テストにおいて、統制ラットは絶食に由来する空腹水準の弁別が可能であり、電撃が与えられた空腹水準で、与えられなかった空腹水準よりも多くの凍結反応を示した。一方、海馬損傷ラットは空腹感の知覚に障害を示し、電撃が与えられた空腹水準でも与えられなかった空腹水準でも同程度の凍結反応を示した。
以上の結果は、空腹感の知覚は摂食行動を規定する直接の原因ではなく、両者は並列的な関係にあることを示唆している。, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 1995年 -1995年, 奨励研究(A), 同志社大学